松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

カーテンの向こうの38%

えーと、世界地図を見る。東京を中心に東北45度あたりにアリューシャン列島*1がある。列島は長いけれど、日付変更線、アメリカと米国の境界あたりがその方向だ。
そして、俗に38度線という南北朝鮮の境界線の日本海との接点を見る。ここは日本では仙台の少し北のあたりと同じ緯度にあたる。東京から見ると真西から10度か20度上になる。ここではおおざっぱに真西(極座標でいうと、180度)としておく。
すると、わたしたちの地図の45度から180度までの135度、つまり地球の3/8、38%が冷戦構造下における鉄のカーテンの下にあり、<見えない>エリアだったことになる。で問題は、「冷戦」は20年ほど前終わったはずなのに、*2
ここでわたしが指摘した38%問題は日本(および東アジア)において全く解消されていない。政治の問題ではなく認識の問題である。
北朝鮮については、横田めぐみさんをシンボルとする「拉致問題」が急速に国民の間に浸透したが、*3北というエリアへの認識の深まりには至っていない。
この38%のエリアには、ピョンヤン*4ハバロフスク*5を除けばろくな都市もなく、石油などの資源もなく寒冷で人口密度の低いエリアだとみなされている。しかし地図を見ると分かるが、USAやヨーロッパに比べると圧倒的に近く日本の隣である。歴史的にもシベリア出兵以後、*6深いかかわりを持った。日本人がすべて欧米によって洗脳されており欧米中心にしか物事を考えられなくなっていることが、世界地図に38%もの空白エリアを抱えて平気である理由であると考える。

*1:アリョーシャンと間違って書いていた

*2:不確かだったので、ウィキペディアで確認。「1989年にポーランドポーランド統一労働者党が失脚して政権が交代、ハンガリーチェコスロバキアでもソ連共産党体制が相次いで倒れ、夏には東ドイツ住民が西ドイツへ大量脱出した。このため11月には東ドイツベルリンの壁の開放を宣言、冷戦の象徴ともいうべきベルリンの壁が崩壊した。ルーマニアでは革命に抵抗したチャウシェスク大統領夫妻が処刑され、共産党政権が崩壊した(東欧革命)。12月、地中海のマルタ島ゴルバチョフジョージ・H・W・ブッシュが会談し、冷戦の終結を宣言した。」

*3:いままでその問題を見捨てていたことへの反省なくして他者(北朝鮮)を攻撃するに急なものであり、

*4:人口約314万人(1999年)

*5:人口58万

*6:以前も