松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

ためらはず垂直にわが身を

参考 http://www2.biglobe.ne.jp/~naxos/essais/chiekoch.htm
山中智恵子のキリスト教 --神の死と歌うこと--

  仰向けにねころべば一面のすすき原泡だちて空にのぼりゆく白さ  

  手を触れればほうほうとすすき吹かれゆくその絮も白き雲とは化(な)らず 

  無辺際の落下にあればためらはず神と垂直にわが身を投げむ   

        山中智恵子 『空間格子』より

上記に引用されていた初期の歌。他の歌より分かりやすい。


「ためらはず垂直にわが身を」とはどういう方向だろうか? 落下だから鉛直線方向と単純に考えてしまった。「神と」は「with 神」で神が付いてきてくれるのかな、と。自爆という投企を神が支持してくれるというテロリストの信念みたいな図式で解釈してしまった。しかしそれは誤読だ。我が身の方向性は「神と垂直」である。・・・