松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

日の丸君が代百年戦争

クローズアップ現代「国旗国歌・卒業式でなにが起きているか」。 ここにも貼っておけばよかったのだが、昨日夜7:30分からNHKで上記の番組をやるという情報が入ったので、ビデオ取って(冒頭が切れたが)今朝見ました。
 さすがNHK、hatenaでもたくさんの人が見ているようです。
目に付いた物だけちょっと挙げておきます。
(1)

http://d.hatena.ne.jp/Taipei/20050328/p3
そもそもそんな問題出るなら卒業式に日の丸掲げる必要もないし、君が代歌う必要もないんじゃねぇの?

http://d.hatena.ne.jp/ryamu/20050328#p7
確かに大切にする、と言う気持ちはわからんでもないが、監視して
命令して、違反したら処分があって…やりすぎのような。
…そんなギクシャクするような法律、指導方針って、おかしいよね?

日本人は卒業式が好きだ。*1
ある時同じ校門を通って卒業していった仲間。その幻の団結こそ、私たちが遠い昔に失ってしまった原郷(パトリ)であるあろう。その平穏を乱すものは誰か?「日の丸君が代を強制する当局」がそれなのか、それとも「日の丸君が代強制に反対する教師・生徒・市民」がそれなのか?
 「秩序を大切にすべきだ」というのはもっともだと言わざるを得ないのだが、強制される「卒業式の日の丸君が代」は、「既成の国家=秩序」(あるいは戦後的秩序より戦前的秩序)への服従というイメージが強すぎる。アンチ日の君派を育てているようなものではないか。
(2)去年より、当局は後退しているという良い情報。

http://d.hatena.ne.jp/azamiko/20050328#p2
前回の卒業式には都の教育委員会から2名来校し、1名は来賓席、1名は教師の席のうしろから、監視をしていたというが、今回は来賓で来た1名のみだったという。政府見解とは違い、生徒の内心の自由を犯しているということで第二弁護士会からでた声明*(註)を教育委員会も無視できないものになっているようだ。
(註)1999年(平成11年)7月21日の衆議院内閣委員会文教委員会連合審査会においても、国旗・国歌の指導について「何らかの不利益を被るようなことが学校内で行われたり,あるいは児童生徒に心理的な強制力が働くような方法でその後の指導等が行われるということはあってはなら」ず、「学習指導要領は直接、児童生徒に対して拘束力を持つものではない」と確認されている

(3)

http://d.hatena.ne.jp/Arithmatix/20050328#p1
生産現場の人間が、生産現場の上っ面しか知らない得意先の人間につまらないクレームつけられているようなもんだ。現場のプライドや良心踏みにじって教育もクソもあるか。もちろん、発注主はあんただ。でも、客は神じゃない。やっていいことと悪いことはあるんだ。受注愛国心ってのは誇れる自分たちを持って、大人たちや社会や友達や文化を知って、初めて生まれるんじゃないか? 君が代日の丸にビッとしてその中身育てなかったら、そんなん何の意味もない。裸の王様にすぎないぜ。そんな下らないことに心血注いでえらそうな顔してやがるなら、大田区の弱小工場の技術を後世に残せるような政策を考えやがれ。額に汗して、低賃金にあえぎながら、世界の技術の底辺を持ち上げているあの親父たちの生活を楽にしてやれ。彼らこそニホンの誇りだろう? あの職人たちを胸張って誇れるような教育がまずいるんじゃないか?

 愛国心を肯定して論を立てるか、否定して論を立てるかをこの間ずっと議論してきた*2のだが、上の論者は前者。
愛国心とは、“大人たちや社会や友達や文化、そして自分たちへの愛”であるはずだ。そうでない【強制される愛国心】はなんだか変 で嫌! という意見。強く同意したい。

*1:同級生を殺害した犯人も同級生の輪の中に入れるべきだと考えるひとも少なくない。

*2:強制に賛成の人は後半の参加者にはいない