松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

チェチェン共和国における殺害

 ロシア南部、チェチェン共和国において、誘拐・殺害事件が相次いでいます。7月15日、チェチェン人の人権活動家で、ロシアの人権団体「メモリアル」の現地代表を務めていたナターシャ・エステミロワさんが何者かに誘拐され、その日のうちに銃殺遺体となって発見されました。

 また、8月10日には、チェチェンの首都グローズヌイで、「若者を守ろう」という、戦争を経験した若年層や孤児を支援するNGOを運営していた、ザレーマ・サドゥラーエワさんと、夫のアリク・ジャブライロフさんが、二人同時に誘拐されたあと、すぐに銃殺され、翌11日に遺体が自動車のトランクに詰め込まれているのを発見されました。
http://d.hatena.ne.jp/chechen/20090814/1250228020

 3人の方が殺されたとこの文章は告げている。さらに、

この他にも、大勢の一般市民が、同様の手口で誘拐/殺害されており、その件数は今年になって増加しています。

とこの文章は続く。


わたしはチェチェンの様子について何も知らないも同然だ。ただ、アンナ・ポリトコフスカヤにくわえて、アレクサンドル・リトビネンコも暗殺されたことは大きく報じられた。彼らのような有名人はふつうはそう簡単に殺されないはずだ。大騒ぎになるから。大騒ぎといってもそれはロシア国外のことで国内は抑え込めるとロシア支配層は考えたのだろうか。

1、ロシア政府は、エステミロワさんおよびサドゥラーエワさん夫妻の殺害犯と、それを指示した人間を逮捕し、公正な裁判を通して真相を明らかにすること。アンナ・ポリトコフスカヤおよびアレクサンドル・リトビネンコの暗殺事件についても、公正かつ実体のある捜査・訴追の手続きを行うこと

1、ロシア政府は、これらの事件の根にある対チェチェン政策を根本的に見直し、チェチェンの人々の政治的権利と基本的人権を保障し、チェチェン領内での国際機関、報道機関、NGOの安全と自由な活動を保証すること

1、チェチェンにおいて、人権活動家や非武装の市民が次々と殺害されたり強制的に失踪させられていること、また、その犯行を疑われる人物自身が現地政府を支配している現状に対し、国際社会は一歩踏み込んだ対策をとる必要があります。日本を含む各国政府は、国際法上の普遍的管轄権を今こそ行使し、チェチェンにおける国際人道法および国際人権法の重大な違反行為について、犯罪捜査を開始すべきです

 以上の要求に賛同します。