松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

パレスチナ人のディアスポラ化の促進

天木直人さんのブログより。

  パレスチナ問題はパレスチナ人のイスラエルからの追放という形で解決しようとし始めた。大方のパレスチナ人は平和な生活を望んでいる。そのようなパレスチナ人を米国はどんどんと国外に移住させようとし始めた。周辺諸国や欧州諸国に受け入れろと命じている。もちろん米国へも移住させる。かつてパレスチナ人に対しては厳しかった入国査証が今では一変して緩和された。
  移住に抵抗し、最後まで闘うと宣言するハマスの強硬派を徹底的に抹殺し、親米パレスチナ人の傀儡国家を樹立し、イスラエルとの共存を図る。それが中東和平の実現である。実質的なイスラエル国家の樹立である。
  レバノンのに対しては、隔離していたパレスチナ難民をレバノン国民として受け入れろと強烈な圧力をかけ始めた(註レバノンはアラブの中では唯一キリスト教が優勢な国で内戦の原因となったパレスチナ人は難民キャンプに隔離してレバノン国籍を与えない政策をとっている)。
 レバノンデンマーク大使館が2ヶ月前に開設された。先日着任したばかりのデンマーク大使と話したが、新大使は自分の仕事はもっぱらレバノンパレスチナ難民をデンマークに受け入れる事だと言っていた。レバノンに存在する40万人のパレスチナ難民のうち2万5千人の難民をデンマークは受け入れる事にした。
 米国とイランの間にどのような取引が為されたかはわからないがイランの指揮下にあるレバノンの反米武装抵抗組織ヒズボラは最近めだって大人しくなった・・・

  果たして米国の思惑通り事が運ぶのであろうか。もしそうだとしたらパレスチナ人はかつてのユダヤ人のごとくディアスポラ(国なき流浪の民)となるということだ。
http://www.amakiblog.com/archives/2007/12/21/#000634