松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

「ホロコースト」を諷刺する権利?

2006年2月、イランの『ハムシャフリー』紙は、「西側諸国は言論の自由を、アメリカやイスラエルの犯罪、ホロコーストにも拡大するだろうか。それとも言論の自由は、宗教的尊厳を傷つけることが唯一の目的だろうか」と、西欧における「表現の自由」の二重規範を問いかけ、「ホロコースト」を絶対視する西欧&イスラエルに対して、「ホロコーストの風刺画」コンテストを世界に呼び掛けた。アフマディネジャド大統領はこれを全面的支持して、「ホロコーストは神話である」と発言した。

無論、これに対してイスラエルは猛烈抗議した。が、しかし俳優兼舞台監督アヤル・ズッスマンは、イスラエルの各メディアに「デンマークの新聞社がイスラーム教徒を愚弄する風刺画を掲載し、騒動を引き起こした。イランの新聞社はホロコーストの風刺画コンテストを実施して対抗した。今日イスラエル人のグループが、イスラエルにおける反ユダヤ主義風刺画コンテストの開催を宣言する。」という開催宣言文を送りつけた。「ユダヤ人こそが最も反ユダヤ主義の憎悪に満ちた風刺画を書く能力があることを、世界に示そう。イラン人にホームグラウンドで負けるわけにはいかない。」と自虐ネタで対抗したのだ。2006年2月「イスラエル人による反ユダヤ主義風刺画コンテスト」を主催し、世界各国のユダヤ人から100点を超える応募があった。
http://d.hatena.ne.jp/hizzz/20090324#p9