松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

レヴィナスのイスラエル国家荷担

万人が万人に対して責任を負う社会の別名は、イスラエルであったのだ。

人称の遠近法を撤廃しようとする試みが、遠近法の不在を語るその論理が、ある人称の遠近法の特権性を肯定しているのだ。

さもなければ、「イスラエルが過ちを犯すことはありえない」という言葉が、1967年の中東戦争に際してレヴィナスの口から語られることはなかったろう。(合田正人

すべて p190『レヴィナスを読む』p144 isbn:4140018666 C1310