松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

「テロリスト」供養

空間をにぎはしくして雪降れりすきとほらぬもの充つる天空


消されたる千萬の鬼の魂しづめきさらぎの雪花なして降れ

(齋藤史 小題「鬼供養」のうち p623同上)

山わたり山山つたひやまうばのめぐりやまざる残執の髪


一椀の白粥を我は供ふべしその煮られたる白のかなしみ

(同上p624 )