空間をにぎはしくして雪降れりすきとほらぬもの充つる天空 消されたる千萬の鬼の魂しづめきさらぎの雪花なして降れ(齋藤史 小題「鬼供養」のうち p623同上) 山わたり山山つたひやまうばのめぐりやまざる残執の髪 一椀の白粥を我は供ふべしその煮られたる白…
真向きくる雪に息つまり口ひらく 口は奥くらきかなしみの洞(あな) 髪も裾もなびきて雪野急ぎたり こは追はれゆくゆめにさながら みずからに科せし流刑(るけい)と下思うこの寒冷の地にながらへて 流刑者の生をさげすみときにやさしくときにうすわらふ監視…
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