松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

<憎悪>

そこにいくといつもある大きな死体。それはいつも同じものなのにいつも新鮮で腐臭がない。そこに行ってわたしは先生から死体をどう扱うのか学ぶ。筋を一本一本解きほぐし、臓器を一つづつ丁寧に取り外していく。学ぶ楽しさ?そんなものがあると思うか。相手は死にたての屍体である。確かに少しづつ分かってはくる。だがそれはそいつがわたしのうちに棲みついてきたってことだ。