松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

賀川豊彦関連(シモツカレ氏)

ツッコミありがとう。

http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20120414/5643098721
いや、「労組運動、農民運動や左翼政党」にコミットした賀川は立派に左翼だと思うが?

左翼という言葉に何の思い入れもないので、私にはどうでもよい。
「右派とは言え社会党創立メンバー(賀川)などGHQが首相にしたがるだろうか?」シモツカレ氏の脳内の問題であり、彼と同型の左翼コンプレックスを持たない人にとっては、無意味な無駄な文章。

大東亜戦争*1期において、「偉大さ」は偉大さにおいて、大東亜戦争に全身でのめり込んでいく。賀川だけでなく、すべての偉人がそうだ。*2

言い切るなよ。反戦運動をした人間は偉大でないとでも?

満州開拓移民事業に賀川が全身でのめり込んだか、それとも国策に協力せざるをえない立場で性格上熱心過ぎただけなのか、という問題に私の文章は答えていない。
ある種の尖鋭な理想主義思想・社会変革思想は、〈ファシズム〉に受動的に巻き込まれ、そして受動的にとどまらず自らの尖鋭な思想を発揮できるのは今なのだという可能性に心を打たれ、全身全霊でその運動に打ち込んでいく。
左翼とか進歩とか何らかの固定的な価値観を、歴史に適用したいと考える頭の固い人には不都合な事実なので隠蔽される。
しかし歴史を学ぶことは常に、自分があらかじめ持っていた先入観を裏切る「事実」を発見していくことだ。
今回私は賀川豊彦の歴史の細部を研究していない。したがって基督教開拓村事業に全身で関わったのかそれともつきあいなのかを、資料に即して明らかにすることはできない。
ただ私は、ある種の尖鋭な理想主義思想・社会変革思想と〈ファシズム〉の間には、上記のような関係がある、と考えている。そこで賀川の場合もそうだったにちがいないと書いた。反論は歓迎する。
(もちろんイラク戦争に対するネオコンの熱狂や「橋下改革」にも上記の図式は当てはまる。)