松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

たんぽぽ舎講座(3・20)槌田敦講演

http://www.ustream.tv/recorded/13443706
上記で、たんぽぽ舎講座(3・20)槌田敦講演 というのをやっている。*1

http://fujifujinovember.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/post-1e2e.html こちらで詳細にテキスト化されている。
そこから2点だけ抜き出しておきたい。

「何か理由はわかりませんが水素が出ました」

と枝野は言ったのか?

燃料棒の被覆菅ジルコニウムという金属金属は、温度が上がり500度以上になると、水蒸気と反応する。水蒸気と反応して水素を出す。だから、ジルコニウムは酸化ジルコニウムになる。で、水素が出てくる。


これは、原子力の問題をやっている人にとっては常識的で、何の不思議でもないけれども、東京電力はそれをちゃんと枝野官房長官に説明しなかったですね。


枝野官房長官はなんて言ったかというと、「何か理由はわかりませんが水素が出ました」とこういった。新聞もそういうふうに書いてあります。水素が出たというところの新聞を皆さんもう一度繰り返し見てください。そこには、ジルコニウムと反応して水素が出たなんて書いた新聞一つもありません。


「何か理由はわからないけど水素が出た」こういう程度の技術しかない常識しかない人たちが事故対策してるんですね。もうこれあきれ果ててるということになります。
http://fujifujinovember.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/post-1e2e.html

水素が出た経緯については、下記にも書いた。
http://d.hatena.ne.jp/noharra/20110317 (CMLでの山崎久隆@劣化ウラン研究会さんの文章より)
枝野官房長官が「何か理由はわからないけど水素が出た」という説明しか、東電から受けなかったのであればおかしなことである。

炉心溶融」という言葉を東電が最初に出したのは、

何故か?と槌田敦氏は問題提起する。

最初に東電が言ったのは、炉心溶融
(略)
東電は一番最初に一番大変な言葉を使った。(同上)

炉心溶融とは何か、正確な知識は無くてもそれが破滅を意味するに近い最大の危険を指し示す言葉であることは皆が知っている。

ウラン燃料の融点が2800度。炉心溶融というのは、それよりも高い温度になった時にウラン燃料が溶けること。この温度どうやって測ったのか?測っちゃいない。根拠示しなさい。


スリーマイル島原発事故の場合に炉心溶融だということが分かるのに5年かかる。事故があってから5年後にやっとわかったす。ふたを開けてみてやっとわかった。それまでは、炉心溶融ではないと言い続けてきた。


で、いろんな証拠を上げていい続けていたが、それは全部間違いだったということが、5年目になってやっとわかるような代物。
事故が起こってすぐに炉心溶融だなんて、何としてもこれは世論操作と思ってる。


まずは、一番悪いことを言う、そうすれば、それからあとはそれに比べれはいいんだから。ああ、よかった、よかったというところへ持っていこうとしているのがありあり。

スリーマイル島原発事故の場合、発電所側は炉心溶融ではないと5年間言いつづけて5年後に開けてみて始めて炉心溶融だと確認できた。
だのになぜ、東電は最初の段階で、「炉心溶融」なんていう言葉を使ったのか? 言われてみると確かに非常に大きな疑問がわく。
槌田敦氏が言うように世論操作のためのトリッキーな発言なのか。そうなのかもしれない。

*1:まだ全部見ていない