松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

八木洋子のとても不思議な壷

下記の八木洋子GLASS FUSING展というのに行こうと、思っています、今日は。
阪急宝塚線曽根駅 東へ1分 ART BOX というギャラリーで
14日(水曜)から25日(日曜)まで。
こちらに案内があります。
http://ggg-glass.up.seesaa.net/image/YokoYagi-exhibition09.jpg


彼女の作品は上のようなものです。
板ガラスという硬くて大きなものを細長く切って加工して、繊維のようにしてから織りあげて壷にしているのか??
大きく呼吸しているような柔らかなうねりを持っているので、硬い滑らかな表面を持つ壷であることが信じられない。固定されたガラス作品とは思えない不思議な質感を持つオブジェです。


参考:本人のサイト http://fusedglassart.sakura.ne.jp/
SATOさんによるお知らせ http://ggg-glass.seesaa.net/article/129214409.html (葉書画像お借りしました)

見てきました

やはりとても素敵です。
模様が細かく微妙なズレを孕んで動き出しそうにも見え、それが形をもった壷であることが不思議に思えてくる。
http://fusedglassart.sakura.ne.jp/2009New/Roll-up_vases.html#3
こちらのページにある白いものもまたきれいだった。
さて、上にガラスを「繊維のようにしてから織りあげて」なんて書いてあるので、なんのこっちゃと思った方もいるでしょう。もちろん繊維のようにしているわけでありません。
作者の説明書きによると、まず色の違う板ガラスを十数枚積み重ねて断面を正方形にします(およそ5cm×5cm)。そのとき断面が模様になっています。その直方体を熱して金太郎飴のように引き延ばします。そして小さくなった正方形を数ミリづつ切断し、断面を表にして並べていきます。そして熱して面を作る。壷の場合はそれをさらに熱して曲げて底面も処理し壷の形にする。どうも気が遠くなるほどの作業工程ですね。
で出来上がったものは、沢山の色と形を使いながら決して賑やかになりすぎずむしろ一見地味に見えます。しかし良く見ると模様のリズムに生命力がみなぎっていることを感じることができます。