松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

女性は銃剣で下腹部を突き刺されて

某日兵士が民家に乱入し少女一人を見つけた。無理矢理に衣服を脱がせ、その父母に両足を持たせたうえ、かわるがわる強姦した。続いて父にも服をぬいで娘を強姦するよう命令した。しかし応じなかったため、兵士は銃剣で父親の腕を突き刺し、父母は同時に命を落とした。 一般の少女は身体が未発育で日本兵の獣欲を満足させることができないため、まず陰部を手で引き裂いてから輪姦した。 成人女性は輪姦後、多くが銃剣で下腹部を突き刺されて殺された。また、ある婦人は妊娠数か月であったが、兵士による輪姦後に出血が止まず命を落とした。また兵士は各所広場で常に好き放題に強姦していた。ある日、某国領事は兵士3人が1人の女性を輪姦しているのを目撃するや、すぐその場に行き穏やかに忠告した。しかし兵士は頬をたたき銃で脅かしたので、領事は止むを得ず我慢して立ち去った。》(『南京事件資料集 2 中国関係資料集』より。下線とカッコ内は引用者)
http://www.jca.apc.org/nmnankin/magaz303.html

原文「獣兵」とあったのを「兵士」と置き換えてみた。
日本兵を「獣兵」と書いているのは中国側の主体であり、(認識においてそれに近づかざるを得ないとしても)わたしたちが読むときはまず少しはニュートラルにそれに近づくところから始める方がよいと判断したからである。
finalvent氏は、「信仰心」のなかで神道と王道を無造作に混同し感動しているが、そのような信仰心と、女性をレイプしまくった南京というイベントは無関係だろうか。無関係かもしれない。
しかし、神道と王道を無造作に混同し感動すること、「近代化という意味での日本を原点とする浸潤的な、滑らかな動き」を強調し、ある人びとを「日本人でもあった」とカテゴリー化することにより「わたしのイノセンス」を脅かす他者性を消去する、そのような振舞。このような振舞と「女性をレイプしまくった南京というイベントをわたしたちが(そしてヒロヒトが)都合よくも忘却に成功した」ことは密接に結び付いている。