松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

バイオエタノール・メモ

(トウモロコシなど食糧を原料とする代替燃料バイオエタノールについて)「中長期的にみれば開発は大いに疑問で、どこかで破綻する。」と政治家小池百合子が3/10に言った、と3/11の毎日新聞にあった。
小池氏の意見に賛成と書いておく。下記に新聞記事全文引用あり。
http://d.hatena.ne.jp/gateway_zero/20080311#1205199269

食糧をわざわざ燃やすために精錬するとか、エネルギー効率からみて無駄という気は素人ならするのですが。

11月19日*1ブルームバーグ):原油依存からの脱却を目指すブッシュ大統
領の計画の目玉、エタノールのリターン(投資収益率)が、2007年のエネル
ギー銘柄のなかで最低となっている。
http://ameblo.jp/andykun/entry-10058414999.html

バイオエタノールとは、「原油依存からの脱却を目指す」というブッシュの政策*2と、穀物メジャーや投機資本主義の思惑のからみあったところでバブル化していったものなのだろうかね。

環境問題でも何でも、マスコミは、歪みきった資本家どもの価値観に大幅に汚染されているので、それから自由になることが困難だという前提で考えなければいけない。
バイオエタノールを考えるのに、リターン(投資収益率)といったパラメーターが隠された大きな要因になっている(のであろう)ことは興味深い。

で勉強不足だが、やはり本来は〈エネルギー利益比〉を考える方が本質的であろう。

そして人間より、車の燃料の方が大事であるがごとき風潮となる。米からエタノール、菜種から車燃料、水素社会などは多くの場合、税を支出させるキャンペーンである。事実見込みのない計画に今まで多額の投入がなされた。これからは科学的合理性に立ち、エネルギーは食料問題と考え地方分散型の食の安全、安心を考える必要がある。

ここで、資源とは濃縮されているものと理解することが先ず大事である。とくにエネルギー資源においては質が全て、といってもよいが、日本のエリートはそれを知らない、これも理科教育の欠陥というべきである。物理的には熱力学の第二法則、エントロピーの法則を理解することで、資源についてそれを要約するなら、1)濃縮されている、2)大量にある、3)経済的な位置にあるもの、それが資源なのである。自然の恵みには、そのような意味がある。

エネルギーについて定量的に表現するには、EPR(Energy Profit Ratio)、エネルギー利益比、つまりエネルギーを得るに必要な入力エネルギーと、それから得られる出力エネルギーの比が合理的である。当然1.0以上でなければ意味はないが、これはバイオも含めたあらゆるエネルギーについて言える。

もう一つ重要なのは、短期、長期のいずれで考えているかである。例えば今は余っている米からエタノールを作るのは、現在の荒れた水田の維持のための短期的便法というべきで、長期的な国家戦略でないと、肝に銘じておく必要がある。さもないと米からエタノールは国家百年の計を誤るであろう。
http://www007.upp.so-net.ne.jp/tikyuu/opinions/syugiin.htm

(書きかけ*3

*1:2007年

*2:これ自身何重にも裏がありそうだが

*3:このまま中断するかも