松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

差分主義とアウシュヴィッツ

http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20080104/p5 でApemanさんがなぜあえて
「「3分で読めるまとめになんて意味はない」ことを示すためにあえて書いた、ってことでよろしく。」と言っているのか。真意は分からない。
ただそれに触発されて考えたことを少しだけ書いておく。

fromdusktildawnさんの「差分主義」は、「それは顕著な悪だったのか?」と問うている。もっともな問のように思える。それをクリアーする方が啓蒙のコストがぐんと下がるので営業的感覚からは当然それを採用するべきであろう。
しかし、ドイツが敗北するまでアウシュビッツはドイツの一般市民にとって顕著な悪ではなかった、といいうるのではないか。ということはアウシュビッツを反省しなければならない限り、顕著な悪だけに気を付けてれば良いことにはならないということである。「それは顕著な悪だったのか?」と言う問いかけは、現在マスコミがそう判断しているのか程度の情況判断に倫理の基準をゆだねてしまうことを積極的に肯定する主張につながると思う。