松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

対米従属一本槍の無論理!

 軍事評論家=佐藤守という人が小沢・シーファー会談に触れている。しかしお話にならない内容だ。「血と汗を流す軍隊」に思いを致せば、撤退か否かという政治的選択において、撤退という選択肢は絶対取れないはずだ、という論理のようだ。こんな文章を書く人が軍事評論家を名乗っていて良いのか!?

それはともかく、会議の要旨には「我々の考え方の基盤は憲法だ。9条の解釈から、自衛権行使は日本が攻撃を受けたり、急迫不正の侵害を受けた場合に限る。アフガニスタンでの戦争は米国の(自衛)戦争だとブッシュ大統領は言われた。日本の直接の平和・安全と関係のないところへ部隊を派遣し、米国などと共同の作戦をすることは出来ない。ISAF(国際治安支援部隊)は国連決議に基づく。(日本は)国連に認められた活動に参加したい。これは米国にマイナスの話ではない」と語ったという。
http://d.hatena.ne.jp/satoumamoru/20070809
軍事評論家=佐藤守のブログ日記 - 日米関係の危機

 とりわけ「日本の直接の平和・安全と関係ないところへ部隊を派遣し、米国などと共同の作戦」はしない、という発言にいたっては、一国平和主義そのままであり、今までの日本政府の対応を頭から否定したものである。(同上)

小泉首相以来のアメリカ従属一本槍路線をが金科玉条か?レトリックになっていませんがね。

 安全保障の原点には、現場で血と汗を流す軍隊の「部隊」が存在していると言うことを忘れてもらっては困る。部隊を構成する兵士個人個人も、れっきとした人格を持っている。日米間の政治情勢の“異常さ”についても勿論身体を通じて彼らは感じ取っている。小沢氏自身の御子息も、かっては海上自衛隊員だったはずである。一度御子息に“軍人としての気持ち”について感想を聞いてみればよいだろう。(同上)

「この軍事評論家=佐藤守という人は一体頭は大丈夫か。何が言いたいのか全く意味不明ではないか。」と思わず言いたくなる。
「我々米国軍がフセインの横暴を抑えなければ、世界の平和はどうなるのだ。自由はどうなるのだ。我々は正義と自由と、そして同盟国との約束を果たすために戦うのだ。」というかっての米軍司令官の意見。イラク国民の幸せのためにわざわざ遠くのイラクにまで出かけていき、そこで命を落とした沢山アメリカの若い市民たち*1イラク戦争イラク占領は、その大義を誇れる戦争なのか? 全く否である。
戦争を始める大義がなかっただけでない。イラク国民の幸せのために戦いだったはずのそれは全く逆の効果をもたらした。イラク全土がいつ何処で爆弾が炸裂し誘拐不法行為などが起こるか分からないエリアと成り果てた。それでも米軍は撤退しない。米軍の目的は、中東支配のために巨大な米軍基地を維持することそれ自体にあるからだ。イラク人がいくら死のうが米軍は困らない。このような不名誉の極致のイラク情勢を作り出しておいて、なんだ!
「現場で血と汗を流す軍隊の「部隊」」のことを考えたら撤退はできないだと。
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*1:厳密には市民でない人も含まれる