松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

民主主義への信頼

もちろん漫画家だったら自分のマンガを通して、実業家だったら自分の仕事を通して〈世界を変える〉ことができる。無意味とされている日常のおしゃべりにだってその可能性は皆無ではない。だがそのときの〈世界を変える〉は第一に主観的なものでありメタレベルが共有される可能性がほとんどない。
それに対し、民主主義は、自由な言論が〈世界を変える〉という信頼を基礎に成立している制度である。
まあ現在日本では、慰安婦問題決議が成立したアメリカとも違って、自由な言論が〈世界(日本)を変える〉という信頼は成立していない。それは事実であるようだ。そうであれば、選挙の結果がどうであろうと民主主義とは関係ないことになる。