松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

ユダヤ人

そのとき一人のポーランド人が(略)こう語る。

そこのユダヤ人は広場に集められました。ラビ*1があるSSの男に尋ねました。「彼らに話してよろしいか?」そのSS隊員は、よいと答えました。そこでラビは二千年ほども昔、ユダヤ人は無実のキリストを死に追いやったことを語りました。そして彼らはそれを犯したとき、叫んだのでした。「彼の血をわたしの頭上に、われらの子孫の頭上に降らせよ。」それからラビは集まったユダヤ人にこう言いました。「おそらくその時がやって来たのだ。だから何も対抗することなく、行こうではないか、求められるままに振る舞おうではないか」。

(ランズマンの『ショアー』より)(p169『使徒的人間』富岡幸一郎より)

 ユダヤ人はイエスを殺したしたがって罰せられるべきだ、というのがユダヤ人差別の根拠に存在する神話である。キリスト教聖典新約に記されている。
 でそのこと自体は異教徒である野原にはピンとこない。

*1:ユダヤ人、トーラーやユダヤ哲学、ユダヤの律法を学び終え、その承認を得た人