松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

過去を掘り返す。

 紀州鉱山の真実を明らかにする会からのお知らせです。
佐藤正人

◆2006年5月海南島「朝鮮村試掘」の目的◆◆
 紀州鉱山の真実を明らかにする会は、2006年5月に「朝鮮村試掘」を行なうことにしました。              http://members.at.infoseek.co.jp/kisyukouzan/

■目的:
1、「朝鮮村」における日本人による朝鮮人虐殺の事実を確かめる。
   1998年6月から2006年4月まで、紀州鉱山の真実を明らかにする会は30回あまり、「朝鮮村」を訪問してきた。おおくの村人が、日本侵略時に、朝鮮人が「朝鮮村」とその周辺で日本人によって強制労働させられ、虐殺され、埋められたのを目撃したと証言している。
2、はじめての科学的な「発掘」をおこなう。
   2001年1月の韓国MBCらによる「発掘」によっても、朝鮮人が埋められていた事実ははっきりしたが、その「発掘」方法・記録は十分には科学的でなかった。今回は、全面的な科学的「発掘」の前提として、朝鮮人が埋葬されていると村びとが証言する広い地域のうちの僅かな部分を、慎重に考古学者の指導のもとに可能なかぎり科学的に「試掘」する。
3、死因を特定する。
    ①埋葬様式、②埋葬状態、③遺体状態、④遺骨、⑤遺物状態、⑥遺物内容などを解析・鑑定・分析し、できるかぎり死因を特定する。
    朝鮮人であるかどうかは、埋葬様式と埋葬状態の分析によってできるだけ明らかにする。
4、公的機関による全面的「発掘」をうながす。
   「朝鮮報国隊」に入れられていた朝鮮人が「朝鮮村」に埋められたという事実は、おおくの「朝鮮村」村びとの証言、および当時の日本人刑務官(衣笠一第7次「朝鮮報国隊」派遣中隊長、のちに部隊本部庶務主任)の証言によって明らかであるのだから、今回の「試掘」は、韓国政府と日本政府による全面的「発掘」→鑑定、犠牲者追悼、日本政府の引責・謝罪・責任者処罰の第1歩である。
5、「朝鮮村発掘」は、日本の侵略史の発掘、日本の侵略犯罪の発掘である。
   「朝鮮村発掘」が国民国家日本の侵略犯罪・他地域・他国侵略史の発掘である以上、それをおしすすめることは、国民国家日本の近現代史と全面的に対決することである。
   紀州鉱山の真実を明らかにする会は、日本政府(総理大臣、法務大臣厚生労働大臣)に「“南方派遣朝鮮報国隊”の真相究明にかんする要請」をおこなったが、厚生労働省職業安定局総務課から「厚生労働省では“南方派遣朝鮮報告隊”に関する資料がないため、要請に対してお答えすることができません」(「南方派遣朝鮮報国隊」と書くべき個所が、「南方派遣朝鮮報告隊」となっていた)という「回答」があっただけである。