松下昇への接近

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ジェニン虐殺とは?

資料2:--------------------------------------------------------------
[憎悪の連鎖]パレスチナ衝突 爆撃9時間、生き地獄のように…−−ジェニン
2002.04.13 東京朝刊 7頁 国際 写図有 (全2172字) 

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 ◇「死傷者100人以上見た」−−ジェニン住民が“虐殺”を証言

 【ロマネ(ヨルダン川西岸ジェニン近郊)井上卓弥】「わずかの間に100人以上の遺体やけが人を目撃した」――数百人が虐殺されたとの情報もあるパレスチナ自治区ジェニンの難民キャンプから連行されてきた住民は12日、生々しいイスラエル軍の攻撃の様子を証言した。

 「9時間も続いた爆撃は生き地獄のようだった」。ジェニンまで数キロのロマネ村の高台に建つ民家の一室には、20人の若い男性が身を寄せ合っていた。イスラエル側の監獄に数日間収監され、「過激派の嫌疑不十分」として同村に連行され、約450人が軟禁状態に置かれているという。キャンプに住んでいた青果商、モハマド・アブラウドゥさん(21)が顔をゆがめながら話した。

 キャンプ中心部の一角に、イスラエル軍戦車と武装ヘリコプター「アパッチ」による一般住宅への無差別攻撃が始まったのは6日未明。夜明け前にはすべての家に火が回り、まだ破壊されていなかった2階建て民家の1階部分に付近の住民200人が逃げ込んだ。半数は女性と子どもだった。

 明け方、ごう音とともにミサイルが窓を直撃、近くにいた母子ら5人が一瞬にして命を失った。無抵抗の印に白布を掲げて建物を出た。戦車の陰から現れた約百人のイスラエル兵士が13歳以上の男性を後手に縛り、老人と女性、子どもから引き離した。

 35人の男性が1列にされて狭いキャンプ内の道を歩かされた。「キャンプを出て目隠しされるまでの10分ほどの間に100人以上の遺体やけが人の姿を見た。吐きそうになった」。そう言ってアブラウドゥさんが頭を抱えた。

 頭と胸を赤く染めて動かなくなった少女。アブラウドゥさんが「この子を救急車に乗せて」と泣きながら手を伸ばす母親の前で立ち止まろうとすると、イスラエル兵が銃の台尻で頭を殴りつけた。キャンプ内には、攻撃が始まった数日前から1台の救急車も現れなかったという。

 キャンプ東部に家族10人と暮らす大学生、モハマド・トゥバシさん(20)も隔離された。監獄での取り調べでは下着を除いて裸にされ、そのままの状態でトラックに乗せられロマネ村に連れて来られたという。「別れた家族の情報は何もない」と目を伏せた。
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