松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

2004-06-01から1ヶ月間の記事一覧

秘密

「秘密の使命ですって?何の使命ですか」と私は低い声で尋ねた。「何と無礼で手に負えぬ奴だ。少しも分かってないな。どんな使命か言ったら、秘密でなくなる」 こう言うと、ドゥリートは扉の下から姿を消した。 *1 ところで近代小説というものは、秘密につい…

黙れ

「黙れ--この礼儀をわきまえぬ無頼のやからめ。私の偉大なる武勲、誰も否定できない私の親愛なる気持ち、私の弁舌に満ちあふれている深遠なる知識に関するお話から、尊敬できるものを享受できず、安らぎの時間や高貴なる教訓を手に入れることができない者が…

近代とは何か

東洋の近代は、ヨーロッパの強制の結果である。 近代:生産様式、社会制度、それに伴う人間の意識:封建的なものから自己を解放する過程に、その封建的なものから区別された自己を自己として、歴史において眺めた自己認識 p10<歴史>そのものが可能になるの…

荒川区男女共同参画社会基本条例

http://d.hatena.ne.jp/gyodaikt/20040616 北田氏のブログで、荒川区の男女共同参画社会基本条例案というものがトンチンカンである旨批判していた。全く賛成である。 第一八条「男女共同参画社会の形成に当たっては、男女の区別を差別と見誤って否定の対象と…

学童保育の映画

今日は、「ランドセルゆれて」 http://ransel.com/ という映画を見た。つき合いといえば、つき合いで見たのだが、思ったより良かったので書いておきたい。学童保育とは、働く親を持つ子どもたちの豊かな放課後を守り続けるためのシステムです。そうした子供…

概念集・2 〜1989・9〜 目次

概念集(2への序文の位相で) 1 概念と像の振幅 2 技術 3 無力感からの出立 5 自主講座 7 自主ゼミ 9 連続シンポジウム 11 大衆団交 13 一票対ゼロ票 14 参加 15 瞬間 17 表現手段(過程) 19 年周視差 21 生活手段(職業) 22 華蓋・花なきバラ 24 メニュ…

えびす三郎

今日の引用。 「――君は僕の気を悪くしようと思っているのか。そう言えば君の顔は僕が毎晩夢のなかで大声をあげて追払うえびす三郎に似ている。そういう俗悪な精神になるのは止し給(たま)え。(「海 断片」梶井基次郎) http://www.aozora.gr.jp/cards/0000…

弟が兄を伐ってもよい

允恭「登か」*1するや、皇太子淫虐にして、衆の棄つる所たり。安康、弟を以て兄を伐ち、過乱を■定す。衆の推す所、天命これに帰す。日本思想体系48『近世史論集』というのが古本屋で1700円だったので買ってみた。このごろ大日本史とかに少しだけ興味がある…

わったん基金

わったん基金にわずかですがカンパしました。 「渡辺修孝さんの支払い拒否と提訴を支持し、裁判を支援する意思を表明しておきます。」という意志においてです。実はそれほど内発するものはなかったのだが、今井さんたちに対しちょっと前に下記のようなメール…

アテルイとモラィ

西暦802年8月13日、捉えられた土着民の指導者、アテルイとモレ(モラィ)は京へ連行され、河内国杜山で斬首された。 それがどうした、ということはないが、メモ。*1何も考えないことは、自分が殺した側の系譜だけを引いていると考えることに等しい(か…

自信

わたしは、自分に自信を持たなければならない。 できるだけ簡明な文章を、ストレートな文を書くべきだ。

金日成の肖像画

水滸伝のような講談で、在日朝鮮人戦後史を語るなら、この大きな金日成の肖像画の登場が丁度真ん中辺に当たる。そして後半はひたすらうっとうしく本国からの指令と組織内の権力闘争だけがチマチマと続いていくことになる。以下はまあわたしの勝手な妄想なの…

朝鮮総連は在日収奪機関

金賛汀『朝鮮総連』新潮新書を読んだ。isbn:4106100681 紹介が以下にあります。私も良い本だと思う。 http://www.asiavoice.net/nkorea/archives/000041.html 以下、総連以前についてのメモ。1945.8.15以来、総連結成までには色々な動きがあった。 45年10月…

無力をみつめる

今朝の毎日新聞で毛利甚八という人のコメントが、印象的だったのでメモしておこう。不正確だが。 「子供を威嚇することを教育と思いこむ大人をあざ笑うような事件だと思う。」「「少年犯罪の凶悪化」云々97年の神戸事件以来のキャンペーンがいかに無意味なこ…

本名とは何か

地村夫妻という人たちがどういう方なのかさしたる興味はない。なら書かなきゃいいのだが。今日新聞の一面に載っていた。22歳から16歳のわが子に対し日本名を付けたという。いままでの名前は偽りのものだったのか。その子への愛情といままでの名前への愛…