松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

2004-03-27から1日間の記事一覧

濃艶な美女

わたしが会ったことがある女性のうち、十分ほど話しただけだがそれでもすごくいい女だなあと感心した女性の夫は、その半年後首都で白昼人を殺した。女性の方は別に魔性の女という感じでもなかった。下記のようなうわさ話は好きじゃない。なら書かなきゃ良い…

わたしの日とあなたの日(金時鐘メモ3)

日日という言葉は普通は「日々」と書くが、この点でだけ、金時鐘は日本語の正書法に従わない。「その日を生きる。/日本を生きる。/おれらが朝鮮を/創って生きる。」*1という行もある。日は日本の日でもある。そして日本は分断されていないのに、日日とい…

私は忘れない(金時鐘メモ2)

私は忘れない。 世界が忘れても この私からは忘れさせない。この3行は金時鐘の詩集『広州詩片』の序詩である*1。 「忘れない」と強く断言されている対象は何か? たしかにありはしました。燃えた熱気にゆらめいた日が。 生きるよすがを明日に見た 今日とい…