松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

2004-01-24から1日間の記事一覧

労働

とにかく、精神現象学のポイントの一つは労働です。 ルカーチによれば、*1 労働の対象においては不変な自然の法則性が働いている。労働はその知識、その承認を基礎にしてのみ行われるし、また効果を持ちうる。 そして、対象は労働によって新しい形式を得る。…

曙と精神

この間まで必死にヘーゲル読んでたのだがというか“必死”ではなかった。わたしは<必死に>といった情念に価値を置くマイナーグループのなかに長く身を置いた(とも言える)が、どうも<必死>は苦手である。せいぜい安吾の“あちらこちら命がけ”くらいか。さ…

ヘーゲルとは

滝沢克己氏が、ヘーゲルの核心を簡明に語っている。 『現象学』の数年前に書かれた『キリスト教の精神とその運命』において ヘーゲルは出会った、ほかならぬ自己そのものの成立の根底、すなわち 真に無条件に実在する基体であり同時に主体である聖なるもの、…