松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

おぞ・しゃぶアクション


上に書いたように、二度も警察を呼ばれて、ビデオをたっぷり取られたの
で、さすがに三度目起こらないように注意したいと、ちょっとびびってもいる
野原ですが。

在特会系みたいな馬鹿と衝突して、不利益をこうむるのもバカバカしいのはい
うまでもない。というか、大学闘争も個々の行為だけ見れば、落書きやバリケ
ードとか言っても、世間の人からはバカバカしいと思われる行為だった。しか
し大きな不正を許している社会全体を変えることができるはずだと信じる大勢
の連帯があり、大きな闘いがあった。それだけ取り出せばバカバカしい行為で
あっても、闘争という文脈を作り出す努力とともにあるときはそうではなくなる。

ただ、「1」に書いたようなものが本当に「闘い」なのか? そして今後も持
続・拡大していくべきなのか?私一人だけでやっていることなので、私が決め
るしかない。

【タイトル】〜検証〜いわゆる従軍慰安婦
【日程】11月23日(日)11:00〜18:00
      24日(祝)10:00〜16:00
【場所】西宮市市民会館 1階 大会議室101
    阪神西宮駅「市役所口」改札北へすぐ
    JR西宮駅から西徒歩約10分
【入場料】無料
【主催】凛風やまと・獅子の会

実は上記のようなのが予定されています。(東大阪、堺、生駒、高槻と続いて来たものです。)*1
これについて、市役所に使用許可の取り消しの要望を出したいと
考えた。一人で行っても軽くあしらわれるだけでしょうから、仲間を募りたい
、と思いながら数日、私が苦手とする範囲の行為のようだと分かった。

思想の違いを理由にする取り消し要求は市役所はまったく応じられないでしょ
うから、その論理としては、

☆意見が違う市民を、警察の力を借りて排除し、できれば萎縮させようとする手法を取る人々である。ということと、
河野談話安倍内閣も継承を宣言したので現在でも百%有効に生きているものだ。そのことについてパネルで否定しないまでも、会場でそうした発言が行われるのも許せない。

その二点で攻められるかなと思ったわけです。
でダメだとしても次の方法を考える。


「おぞましい・慰安婦展を・しゃぶる 略称・おぞしゃぶアクション」という
タイトルを考えた。できれば26人以上用意し、彼らの展示から学べるものを
すべて学び学んだものを交換する。日曜7時間月曜6時間で計13時間。毎時
間、必ず二人以上で見学に行く計画。


この間読んで、改めて印象に残ったのは、高橋哲哉氏の〈呼びかけ〉論です。

・・・戦争の記憶、特にトラウマ的記憶をもった他者からの問いかけや呼びかけは、むしろ人々が忘れようとしているとき、忘れたとき、(略)突然パブリックな場面に浮上してきてその社会に取り付くもので、これはヨーロッパなどでも全く同じです。人はこの記憶がいつ現れるか、あらかじめ知ることができませんし、一度現れたものは、消えてほしいとっても、なかなか消えてくれるものではありません。・・・

と言っています。*2
デリダの幽霊的存在論を踏まえているものでしょう。


慰安婦が幽霊的存在とし
て取りついているのは、左翼にではなく、ネトウヨに対してずっと強く、であ
るようだ、というのが驚きです。彼らはこの幽霊を除霊するために、次々と新
しい名前を呼び出す、曰く吉田清治、曰くクマラスワミ。除霊しようとすれば
するほど幽霊の存在は確かなものになっていく。幽霊なんだから無視していれ
ば1,2年で消えるだろうに。それが出来ずに絶えず話題にし続けることによ
り、忘れ去られるべき幽霊は存在し続け、国益を脅かすまでになった。という
感じですね。


そう考えるとでは左翼はどうなんだという話になって、〈幽霊的〉存在とナシ
ョナリズムという二つの捉えがたいものから自分が自由であって、公平で正義
の思想を持っていると私たちが信じているとすれば、それもおそらくひどくお
めでたい話なんだろう、ということになります。戦後日本の70年の果てに彼
らのようにこっけいで幼稚な主張をするものが蔓延しまったのは、やはり左翼
にも大きな欠点があったには違いないわけですから。


(なお、彼らの主張は、その後の何ヶ月も何年もの生活が「離職の自由も出歩
く自由もない」奴隷的なものであれば、連れてきた時に紳士的でも国家による
抑圧だね!と、1行言えば論破できます。)


というわけで西宮の「おぞしゃぶ・アクション」が具体化すれば、良かったら、参加してください。