松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

馮正虎氏成田空港内、滞在77日

久しぶりに馮正虎氏が新聞に載りました。

 中国の人権活動家、馮正虎(ひょうせいこ)氏(55)が中国政府に帰国を拒否されたことに抗議するため、昨年11月4日から成田空港の入国審査前の制限エリアにとどまり続けている。77日目となる19日、89年の天安門事件当時の学生リーダーで、同様に中国への帰国を拒否されているウアルカイシ氏が台湾から来日。空港内で馮氏を激励した。
毎日新聞
http://mainichi.jp/select/world/news/20100120ddm007030092000c.html

 馮氏は携帯電話を使ったミニブログで情報を発信。これを見た旅行者らから、食料や生活必需品が差し入れられている。東京入国管理局成田空港支局は「想定外のこと」と困惑しているが、本人の意思を尊重するほかないという。

 馮氏は在日中国大使館との協議を希望しているが、実現していない。19日には「私の話が中国国内に広がれば広がるほど、帰国の日は近づくと思う」と語った。食料を手渡して激励したウアルカイシ氏は「私も同様の境遇だが、自国に帰れないというのはおかしなことだ」と述べた。【米村耕一、駒木智一】

ところで、朝日新聞にはないのかと探したところ、これについては無いみたいだ。


http://www.asahi.com/special/kajin/TKY200906090210.html があった。これは、2009.6.4(天安門20周年)周辺記事。
「20年の間にやせ細った民主化運動だが、この日は新しい顔がいくつもあった。」という形で紹介している。
そういう発想自体マスコミ的思い込みに支配されているような気もするが、*1まあそれは置いといて。
この記事では5人の中国人を紹介している。*2

上海の人権活動家、馮正虎(フォン・チョンフー)さん(54)
3月に難民認定されたばかりの夏一凡(シア・イーファン)さん(52)
在日華人女性、陳偉華(チェン・ウェイホワ)さん(46)
茨城県に住むジャーナリストの班忠義(パン・チョンイー)さん(50)
大学非常勤講師の劉燕子(リウ・イエンツー)さん

この中で班忠義は映画「ガイサンシーとその姉妹たち」で、はてなでも有名。劉燕子については劉暁波をはじめ何冊かの本の訳者としてこの間集中的に紹介している。
馮正虎は人権活動家というよりビジネスマンじゃないのか。たぶんわたしが最初に読んだブログで自分でそう書いていたように記憶している。
何が言いたいかというと、人権活動家とか抵抗者とかいうのは肩書きとしては不適切であり職業や特徴などとは別に、不可避に出会ってしまった問題と格闘しているだけだ、と考えるべきだろう、ということ。
(とりあえず)

*1:ウアルカイシは有名人だが他の人はそうじゃないみたいな

*2:「この日の新しい顔」とは「6月4日の夜、東京・池袋の劇場会議室で開かれた集会」における「新しい顔」のことだが、それに該当するのは前三人