国連北朝鮮人権状況特別報告
ウィティット・ムンタボーン国連北朝鮮の人権状況特別報告者(タイ・チュラロンコン大学教授)は次のように、報告した。
北朝鮮住民が食糧不足や公開処刑、拷問、広範囲な抑圧に直面していることは、多くの日本人がすでに知っていることだ。しかし、その人権侵害のあまりのひどさの割りにそれへの怒りを表現する人はごくわずかである。
日本人がかっておこなった朝鮮人に対する人権侵害はいまもなお償われていない、という感じ方や認識にわたしは一方では賛同する。しかしだからといって、金正日独裁政権の許しがたい人権侵害に対し、片目をつぶったまま、50年を過ごしたいわゆる「左翼」のひとたちのその無意識の隠蔽を、わたしは(小さな声で)糾弾したい。
【ニューヨーク22日聯合ニュース】北朝鮮の人権問題が、国連公開会議の席上で提起された。
国連北朝鮮人権状況特別報告者のムンタボーン氏は22日、人権・社会分野を扱う国連総会の第3委員会で、「北朝鮮住民は食糧不足や公開処刑、拷問、広範囲な抑圧に直面している」と述べ、北朝鮮の人権状況に深刻な懸念を示した。
また、ことしは北朝鮮の核実験やミサイル発射で6カ国協議が停滞し、国際社会の援助が大きく減ったため食糧事情がかなり悪いとしたほか、第三国に滞在する脱北者の人権状況も非常に劣悪だと指摘した。一方で、北朝鮮当局の住民統制が強まり、ここ1年間で周辺国に逃れた脱北者の数は減ったと説明した。
ムンタボーン氏は、北朝鮮政権は他国への亡命者に対する処罰や公開処刑をやめるべきだと促しながら、北朝鮮が先軍政治の代わりに人民優先の政治を選択するよう、国際社会も圧力を加えてほしいと求めた。
ムンタボーン氏は2004年から北朝鮮の人権実態を調査しており、毎年関連報告書を国連人権理事会と第3委員会に報告している。
これに対し、北朝鮮国連代表部のパク・ドクフン次席大使は会議の発言を通じ、「敵対的な勢力が作成し、うそと歪曲(わいきょく)で埋め尽くされ、政治的陰謀が潜むムンタボーン氏の報告書を全面的に拒否する」と述べた。
http://japanese.yonhapnews.co.kr/northkorea/2009/10/23/0300000000AJP20091023000700882.HTML