松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

4つのだましうちによって成立した戦後日本

最初の騙し討ちとは、天皇不退位である。ヒロヒト自身退位の意思を持っていたと思われるが、占領軍や吉田首相などがそれをさせなかった。

第三のだましうちとは、靖国神社に対するA級戦犯合祀である。ヒロヒト及びその意志を尊重すべきと考えるグループ(かやおきのりに代表されていた)を裏切り、松平宮司により遂行された。

第二のだましうちとは沖縄を米軍基地のために捧げたことである。敗戦によりもはや権力を失ったはずのヒロヒトによってなされた。

最後のだましうちとは、国旗国家法である。戦後憲法は国民を主権者と規定しているがそれだけでは当然不十分である。それでは国民より憲法つまりはそれを発布した国家の方が上位にあることになるから。主権者=わたしたちという(最初から希薄だった)アプリオリは空洞化されついには立憲君主制といった時代錯誤な言葉がむしろ親しみを持たれるようになった。ごくろうさん、というしかない。
 ある時期から文部省の官僚は公立学校の式典において、日の丸君が代を励行させることを重視するようになった。何の法的根拠もないのに、である。で何十年もそれをじわじわ押し広げついに国会の場で国旗国家法を成立させた。ただし反対勢力と何十年も争ってきた「卒業式での強制はしない」という口約束の元に。
 で法律が通ってみれば何のことはない。「公務員なら法律に従え」である。
 みなさんはこんなだましうち国家を愛しているのですか?

日本とはもちろん源氏物語など明治国家よりはるかに遡った文化的統一性を指すのであるが、実際には「この国家」を指す場合も多い。この国家はだましうち国家なので、「反日」を唱える余地が生まれる。

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http://d.hatena.ne.jp/sionsuzukaze/20090706/1246861267
TBさせていただきます。