松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

コッチェビとは誰か?

金正日金日成の次に有名な北朝鮮人は誰か、と言えばひょっとしてこの人かもしれない。

 めぐみさん騒動(現在も続いている)において急にクローズアップされた北朝鮮北朝鮮の隠された実像を端的に知りたいとするマスコミの性急で短絡的な要求に見事に答えたのが、RENKが作成したこのビデオだった。カラー40分*1の作品がTVでまるまる流れたことはないと思うが、その一部(数十秒?)の映像が一時TVで執拗に流された。
ちょっと批判的表現で書いたがもちろん私は撮影者安哲、製作者RENKを支持する立場です。
だがTVにおいては、映像はその番組の製作者の企画において配置、放映される。視聴者の無罪性が絶対的前提でありそのために日本なるものも基本的に無罪とされ、わかりやすい(その都度の)敵がクローズアップされる。
ところで善良なる左翼のみなさんはTVの見方が分かってないのではないか? TVの振舞から、左翼は自分の物の見方あわせて、TVの思想がレイシズムだからけしからんと怒るが、TVは固定した政治思想など持っているわけではないので的外れである。
怒りは宙を舞い、RENKや野原にやつあやりする羽目になる。
・・・
*2


さて、コッチェビとは何かについてはwikipediaにあるので見てください。この映像をまずUPしておきたかった。

http://www.bekkoame.ne.jp/ro/renk/001110/sugata1.htm
ああそうだこのような映像を思い出したきっかけを書いておきます。DAYJAPAN6月号で「北朝鮮のフツーの人々」というイリーナ・カラシニコワさんの写真が紹介されている。鮮明な写真が16ページもある。北朝鮮にも普通の人たちが生きているという作者の主張は十分伝わってくる。安哲が撮影したコッチェビのような貧しさだけが北朝鮮ではないのだ、と。つまりひょっとすると、イメージの世界ではすでに、安哲が撮影したコッチェビは全世界的に北朝鮮を標準的にリプリゼントするそうしたものになっているんだ。それに対してささやかな新機軸としてカラシニコワさんは自分の作品を提出していったと。
このコッチェビ映像はすでに10年ほど前のものだ。しかし北朝鮮国家・社会の本質はいまもあまり変わっていない、と考えてよい。


わたしはコッチェビ映像を通じてRENKが訴えようとしたことが、みなに伝わっていないからここで再度PRを開始したいと考えるものなのです。
それについてはすでに良く知っているから聞かしてもらわなくともよい、とあなたは言うだろうか。それは半面事実だ。しかし残された半面、映像が持つ明らかなメッセージ*3をむりやり遮断してから「良く知っているから聞かしてもらわなくともよい」と言われて、そうしたらどうしたら良いだろう。

*1:価格はビデオ2000円+送料と安いので私はだいぶ前に買った。http://www.bekkoame.ne.jp/ro/renk/INSIDE2.htm

*2:なんか変なことを書いてしまったような気もするので、後で書き直すかもしれない。

*3:金正日有罪というのは不適切かもしれないが