松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

オバマはハマスを交渉主体として認めよ!

オスロ合意を破壊したのは誰なのか?

2006年のパレスチナ評議会選挙でハマスが勝利を納めたのち、イスラエルと米国はガザを外の世界から遮断することでハマスを孤立させようとした。その際に使われた言い訳は、ハマスは「イスラエルの破壊を目指す」テロ組織だというものだった。ニューヨーク・タイムズ紙が正直に報じたように、ハマスは、その前のヤセル・アラファト率いるPLOと同様、立場を変えて二国家解決を受け入れるために面目を保つことのできる機会を求めていたことが繰り返し示されていたにもかかわらず、イスラエルとその同盟国はガザを遮断する戦略を続けた。

イスラエルは、経済制裁と禁輸制裁----人々や病院のような組織に対して間歇的にしか電気と燃料を供給しないことも含まれた---- に加えてガザからの物資と人の出入りを制限したため、占領がガザに残したわずかな生産力さえもが破壊されることとなった。それによりガザは、決まり文句を使えば「捕虜収容所」となり、その中で「囚人」となった人々は慈善活動とイスラエル政府の気まぐれに依存しながら、「全面的な人道的破局」の一歩手前の不安定な状態に置かれることとなった。これによってもガザでハマスに対する蜂起が起きなかったため、イスラエルと米国は、ヴァニティ・フェアの記事(まだ反駁されていない)によると、PLOによるクーデターを組織した。それは失敗し、ハマスはPLOをガザから追放した。その後、イスラエルハマスには休戦が成立する。

ハマスの主張----基本的に合理的なもののように私には思われる----は、休戦が終わったのは主にイスラエルのせいだというものである。ハマスは完全にではないがほとんどロケット砲の発射を控えた。イスラエルはわずかに残ったロケット弾発射に対する報復としてガザの悲惨な状態がそのまま続き悪化するよう国境の開放を拒否し、2008年11月にはガザに武力侵入を行った。ハマスが休戦の延長を拒否しロケット弾発射を再会したとき、イスラエルは侵略を行った。
(ダンカン・ケネディ(64歳)はハーバード・ロー・スクールの一般法カーター教授。 )
http://www.jca.apc.org/~kmasuoka/places/znet090204.html