松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

レイプファンタジーと見神体験

この〈私〉の殺人こそが、私がレイプ・ファンタジーを求める欲望の核心にある。私は、〈受〉に同一化してレイプされるときに、「私が私である」という感覚を手放そうとする。すべてを、〈攻〉にゆだね、わたしの支配権を引き渡す。私は「気持ちがいい」や「苦しい」という感覚さえも、〈攻〉の思うままにされ、自分のものとは思えなくなっていく。それは支配され、肉体だけでなく精神の自由も奪われることだ。だが、同時に「私の意志」からは開放される。わたしはもう、何も考えなくてもいいし、何もしなくていい。ただ、〈攻〉に身を任せていればいい。そして、〈攻〉に飲み込まれて、一体化してしまうのだ。
小松原織香 p158

 突然ですが、フリーターズフリー02で一番印象的な一節は上記だった。*1
 神への愛によって魂をひたすら駆り立てる……魂が肉体と結合する以前にあった太源へむかって……イスラムキリスト教神秘主義なら例えばそんな風に語ったかもしれない見神体験…に極めて似たものが、卑俗とされるレイプファンタジーの世界にあったのか、ということに驚いてしまった。キリスト教よりやはり山崎闇齋の系譜、自分を虚しくして神にすべてを領有させる、に似ているな。靖国とか。


解毒剤として、冒頭座談会での二人の女性の発言がすごい。

「主婦戦線」(1975年発足)立ち上げメンバーの一人・国澤静子の発言が、めちゃめちゃオモロイ!(略)

自分は「当時者性のつくだ煮だ」と言う白崎朝子の発言が、これまためっちゃイイ。
http://we23randoku.blog77.fc2.com/blog-entry-26.html

上記のブロガーさんに同感!

*1:ざっとしか読んでないが