松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

長谷川テルの評価

さっき長谷川テルについてのTV番組をやっていた。
テルの娘さんが、重慶の大河のほとりにたたずみ、河の水に足をつけながら戦争の終わり(中国から見れば勝利、日本からは敗戦)の時のテルの気持ちに近づこうと、いつまでも佇んでいるシーンが印象的でした。
参考 http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200802090336.html
http://d.hatena.ne.jp/dempax/20080124
http://www.rcc-tv.jp/08ringo3.htm

長谷川テルが、重慶から対日反戦放送を、日本語でお送りします。
製作は、郭沫若と対敵文化工作委員会・国際宣伝所です。

Saluton!!(サルートン:エスペラント語で、こんにちは)
日本のみなさん、こんにちは。
「お望みとあれば、どうぞわたしを裏切者とよんでくださっても結構です。わたしはこれっぽちもおそれはしません。むしろわたしは他国を侵略するばかりか、なんの罪もない無力な難民のうえにこの世の地獄を現出させて平然としている人びとと同じ国民に属していることのほうを、私はより大きい恥としています。」(1937年9月)

http://www.asyura2.com/0406/bd37/msg/867.html

長谷川テルについてググると次のような質問を見つけた。

昨今、長谷川テルを反戦エスペランティストとして好意的な評価を与えているのが主流のようだ。彼女は夫のいる中国に渡り、夫と共に抗日運動に加わって対日放送に従事していた。『中国の勝利が明日のアジアの鍵』と日本のエスペランティストに働きかけていた人だ。当時の日本人は彼女を売国奴と呼んでいた。中国側から見れば、格好のお役立ち人材だったかもしれない。中国の勝利を願って行動していた彼女がどうして反戦家なのか。彼女の行動の目的は何であったのか??
日本人の眼から見た冷静・常識的な再評価を与えておくことは、日本のエスペラント運動を正道に戻すために必要なことだと思っている。
file:///tmp/study_7882_1158710003.html

エスペラント運動はわたしはどうでも良いが、今に至っても
長谷川テルについてひいては大東亜戦争(アジア太平洋戦争)について「日本人の眼から見た冷静・常識的な再評価を与えておくこと」ができていない日本人とは一体なんなのか、侮蔑にたえない。 とか、わたしは言ってしまうわけだが。
結局、あの戦争としか言われないところの戦争は日本にとって間違った戦争ではなかった、と言いたいひとが2ちゃんその他では多数派であり、その極致が安部政権を支えた人たちだったことはいうまでもない。
で、日本−中国 という敵対的図式が 70年以上前から不変であるとするならば、長谷川テルは今でも売国奴ということになるわけで。
どう反論したらよいのだろう?

しかし、長谷川テルは、結果として利敵(反日)行為に走った人。これに対しては総括して置く必要があるでしょう。別話ですが同種活動をした日系米人の東京ローズ戸栗郁子さんは、帰(米)国後有罪判決を受けてます。長谷川テルを平和愛好家と評価することを、一般日本人は受け入れますか。(同上)

KamelioJapanaさんというかたは一つの答えを与えておりすっきりしていてよいが。

Mi neniam kaj neniel intencas konvinki tiujn, kiuj havas nenian ideon pri internaciismo.
私はインターナショナリズムに関してどのような考えもお持ち合わせのない方を説得しようと云う意図など全くありません。

Oni nur povus interparoli kun tiuj, kiuj havas saman terminologion, cxu ne?
同じ用語法をお持ちの方たちとしかお話できないでしょうね。

Alimaniere dirite, estas apenaux eble komunikigxi, se sen sama starpunkto pri tio, kia devus esti homo.

換言すれば、人間は如何あるべきかということに関して立脚点が同じでなければ相互に通じ合うことは、まず、不可能なことですね。 (同上 2008/01/31(木))

Mi opinias ke iuj,kiuj taksas sxian aktivadon en Cxinio,premisus ke
la tiama Japanio agresmilitus kontrau Cxinio kaj maljuste gxin invadus.
テルの中国での活動を評価する人たちは、前提として、当時の日本が中国に対し戦争をおこない、中国を不当に侵略したと、考えているのだと思うのです。

Mi,tamen, pensas prie aliel. Mi rezonas pri implikiteco de Japanio en Internan Militon de la tiama Cxinio kun reciproke batalantaj potencoj: Kuomintango,Kompartio ktp...
私は、この点については別の見方をしています。国民党、共産党その他、相互に戦っていた諸勢力があった当時の中国に、日本が巻き込まれたのだと思うのです・・・
エスペロ)

結局、侵略戦争かどうか?ですね。
60年も前から同じ問の上に立ちつづけているわけですが。

>テルの中国での活動を評価する人たちは、前提として、当時の日本が中国に対し戦争をおこない、中国を不当に侵略したと、考えているのだと思うのです。

Ankaux mi opinisas, ke Japana militaristaro maljuste invadis Cxinion.
私もそう思います。

Kaj tian opinion oni gxenerale subtenas ankaux laux la tutumond-skala vidpunkto
pri la antauxa monda milito escepte de iomete da japanoj.
少数の日本人以外世界的にもこの見解を支持しています。 (KamelioJapana)

ここで、「日本以外のすべての国では」と言ってしまうのはちょっと控えた方がよかろう。それができなかったので60年も尾を引いてしまった。