松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

高校受験数学(確率)

表の色が赤いカードが4枚、表の色が黒いカードが3枚ある。これら7枚のカードを裏向けにしてよくまぜ、図のように積んである。その中から1枚をめくると赤色であった。続いてA、Bの2人がこの順番にカードを1枚ずつ交互にめくっていくものとする。直前にめくられたカードと同じ色のカードを先にめくった方を勝ちとするゲームを行うとき、次の問いに答えよ。

1)一枚めくった後、残りの6枚の積まれ方の配列は何通りあるか。

2)Aが勝つ確率を求めよ。

これが元の問題です。カンガク高等部、2006年度。
この問題は、下記でいうと、2番(但し、AとBが入れ替わっている)に該当します。
http://d.hatena.ne.jp/noharra/20080127#p1


わたしはこの問題をやってみて20分ぐらいいろいろ考えましたが出来ませんでした。答えを見ましたが答えが間違っているとしか思えません。というのは1)で「配列が何通り」かを聞き、2)で確率を聞いています。模範会頭でも、その通り1)で出した答(20)を分母に、そのうちAが勝つ場合の数を分子にしたものが答えだとしています。しかし、例えば、赤−赤−黒と、赤−赤−黒が、同じ確率であることが予め保証されていなければ、上のような安易な答えの出し方はできません。
わたしは問題文を良く読まずに、この問題を2重に間違えていたのでした。敗因は、7=4+3というイメージが強烈で、それによる「確率は同じでない」という危惧を持ちつづけた、ことにあります。

「1枚をめくると赤色であった。続いてA、Bの2人が」の部分を完全に読み飛ばしていた。1枚目から勝負が始まるように考えた。

「直前にめくられたカードと同じ色のカードを先にめくった方を勝ち」というルールを「直前に自分がめくったカードと同じ色のカードを先にめくった方を勝ち」と勝手に変更して読んでいた。(トランプゲームだと普通相手の手札は見えませんからそう誤読する可能性はある。)

と言うわけで二重に誤解していました。
しかしまあ誤解された問題の方が難しく、ある観点からは面白い。そこで、1/27に四つの問題として掲げたわけです。

教訓は  受験生向け!

数学の問題はまず、文章を良く読むという国語の問題だ。という点にまずあります。