松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

えーとこの二つの写真は同じような構図を取っている。ほとんど上半分全体が美しい空であるが下半分は堅牢で重苦しいコンクリートの巨大な構造物となっている。空/構造物という対比が、自由/抑圧といった意味を感覚的に読者に与える表現である。まず間違いなく、意図は伝わるだろう。(上の写真は11/24 にも掲げました。)
さて問題は堅牢な構築物の意味である。下の写真はベルリンの中心部にある「ホロコースト記念碑」の写真。
ホロコースト記念碑は、約1万9千平方メートルの広大な敷地にコンクリート製の石碑2,711基がグリッド上に並ぶ、巨大モニュメントだ。米国のピーター・アイゼンマンが作成したものだという。
構想からなんと17年。ナチスによって大量虐殺されたヨーロッパのユダヤ人犠牲者を慰霊する「ホロコースト記念碑」が、ようやく2005年5月12日にブランデンブルク門の南にオープンしたものだ。」*1と下記にあった。
http://www.japandesign.ne.jp/HTM/REPORT/berlin_view/01/

モニュメントの地下には、資料館として「情報センター」がある。ここは6つの部屋に分かれており、迫害され追われる中で書き残した個人の記録や、ユダヤ人家族の運命を追った例、虐殺が全ヨーロッパに及んだその地理的広がりなどが紹介され、他にも様々な情報をデータベースから得る事もできる。
3番目の部屋では、虐殺または行方不明となった全ヨーロッパのユダヤ人の名前と生涯が読み上げられている。
http://www.japandesign.ne.jp/HTM/REPORT/berlin_view/01/index2.html

この3番目の部屋については先に引用したところです。二つならべた上の写真は #p1の上の写真の説明であり、下の写真は#p1の下の写真に深い関係があるわけです。

*1:文章並び替えています