松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

狭義と広義の区別

 小川敏夫氏(民主)への答弁。首相は慰安婦問題での「強制性」を広義と狭義に仕分けし、河野談話と自分の考えとの整合性を取ろうとしている。この日の答弁では、狭義の強制性を「官憲が家に押し入って、人さらいのごとく連れて行く」行為と定義し、「慰安婦狩りのような官憲による強制連行的なものがあったと証明する証言はない」と繰り返した。

 河野談話は、慰安所の設置や慰安婦の移送に軍が直接、間接に関与したことを認め、慰安婦の募集は「軍の要請を受けた業者が主として当たった」としている。首相はこれを広義の強制性ととらえ、答弁でも「進んでそういう道(従軍慰安婦)に進もうと思った方はおそらくおられなかったと思う。間に入った業者が事実上強制していたケースもあった。広義の強制性はあった」と述べた。【谷川貴史】
http://www.excite.co.jp/News/politics/20070305121800/20070305E10.063.html
参院予算委>「強制性裏付けない」 河野談話で首相 | エキサイトニュース

 三つ目の記事です。
広義の強制性はあったが、狭義の強制性はなかったが安倍氏の主張。「狭義の強制性はなかった。」という言説の動機はナルシズムか。政治的効果はどうなのか。せっかくの河野談話の効果を台無しにする効果ではないのか。