松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

碁を打つ女・2

 シャン・サは1972年北京生まれの中国人女性。1990年、渡仏。画家バルテュスのもとで2年間働く。バルテュス夫人節子が序文を書いている。これはフランス語で書いた3冊目の小説。「高校生が選ぶゴンクール賞」受賞。
 この本について、hatenaで言及したのは私で6人目。
一つだけ引用させてもらう。

http://d.hatena.ne.jp/Tomorou/20041009#p1 私的循環信号 - 強大台風襲来
それと、日中戦争の頃の悲恋を描いているだけれど、日本兵が現地の人を殺す際の描写が、なんというか、絶妙。非難するでもなく、かといって単なる事実列挙でもない。きちんと日本兵の感情まで描いていて、そこに多大の不快感を催させないというのは、うーん、すごい力量の持ち主なのかもしれない。

あと。
http://www.yomiuri.co.jp/book/column/pickup/20041208bk65.htm
10月の店主は米長邦雄さんです : コラム : 本よみうり堂 : Yomiuri On-Line (読売新聞)
「日本中の学校に国旗を上げて国歌を斉唱させるというのが私の仕事でございます」の米長邦雄さんが推薦しています。日本兵の残虐行為の描写もけっこうあるのに。意外?