松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

虐待事件続報

http://www.sankei.co.jp/news/040502/kok057.htm
http://www.sankei.co.jp/news/040502/kok069.htm
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040503-00000079-mai-int

イラク人虐待>奨励する米軍内部報告書が存在 米誌報道
 【ワシントン和田浩明】バグダッドのアブガリブ刑務所に拘束中のイラク人を米兵が虐待していた問題で、米陸軍情報機関や中央情報局(CIA)の担当者が尋問での情報入手を容易にするため虐待を奨励していたとするイラク駐留米軍による内部報告書の存在が2日、明らかになった。米誌「ニューヨーカー」(電子版)が報じた。「(虐待には)ごく少数の者しか関与していない」とするブッシュ大統領の釈明と大きく矛盾する内容となっており、さらにイラク国民の反発を招くのは必至だ。
 同誌が入手した報告書は53ページ。サンチェス駐留米軍司令官の指示で2月下旬に陸軍少将が内部調査を行ってまとめた。それによると、昨年10月から12月にかけ「数々のサディスティックで露骨かつ野放図な犯罪的虐待」が陸軍憲兵中隊によって行われた。具体的には▽化学薬品や冷水を浴びせたり、椅子で殴打する▽ほうきの柄で性的暴行を行う▽軍犬をけしかけて脅す――など。
 報告書によると、陸軍情報機関の将校やCIAの担当者らが、尋問で情報を聞き出しやすくするため、看守役の憲兵らに「積極的に依頼した」という。
 事件にかかわった女性兵士は陸軍犯罪調査局の事情聴取に対し、軍情報機関などの指示で、拘束者に口を割らせるよう虐待を行ったと宣誓供述した。また別の男性兵士は家族への手紙で、昨年11月にCIA担当者が行った激しい尋問でイラク人が死亡、「遺体は氷詰めにされ、医務兵が運び去った」と書いたという。
 報告書は、事件に関連し軍情報機関幹部2人と、同刑務所で尋問を担当していた民間人1人を処分するよう勧告している。
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 【ニューヨーク支局】1日の米紙ニューヨーク・タイムス(電子版)によると、バグダッドのアブガリブ刑務所でイラク人を米兵が虐待していた問題で、軍内部での事件発覚後に刑務所長を解任されたジャニス・カルピンスキ准将は同紙に対し、「私たちは使い捨てだ」と言明。予備役軍人である准将自身や部下の兵士たちに、軍上層部が責任を押し付けようとしているという不満をあらわにした。
 准将は、イラク人に対する虐待行為について何も知らなかったと話して、自身の関与を否定。今年1月に初めて写真を見た時には「嫌悪感を覚えた」と話した。
 虐待が行われたのは20余りある独房のうち「1A」という部屋。准将は、虐待行為に参加した部下の予備役兵士を弁護するつもりはないと繰り返しながらも、この独房は陸軍情報機関の管理下にあり、米中央情報局(CIA)の職員が四六時中出入りしていたと指摘した。 そのうえで、自分たちが責任を取らされようとしているのは、イラクで今も活動している情報機関職員を守るためだと主張。准将の弁護士も、准将はスケープゴート(身代わり)にされたという見方を同紙に示した。
 准将はすでに帰国しており、サウスカロライナ州の自宅で同紙の電話インタビューに応じた。(毎日新聞