「狭義の強制性」の例はいっぱいある!
http://d.hatena.ne.jp/nomore21/20070406/1175282909#c1176159257
安倍首相の「狭義の強制性はなかった」発言に対して、「白馬事件など少数の例外を除きその通り。」とする人たちがいます。*1
それに対して、「狭義の強制性の有無」が大事な論点なのではないということがまず、強調されなければならない。
一方、「狭義の強制性」それもひどいものの例が沢山あることも暴露していかなければならない。ということなのかなと思っています。
4/11の「赤旗」で吉見義明氏はこう書いている。
軍隊による暴力的な拉致も明確にありました。
被害者が提訴し、裁判となった中国山西省やフィリピンなどでの例がそうです。「中国人『慰安婦』第二次訴訟」(一九九六年提訴)では、一、二審とも、日本軍が女性を暴力的に拉致し、監禁して性暴力をふるった事実を認定し、国の責任を認めています(賠償請求は棄却)。
ジャワ島のスマラン慰安所事件を次に挙げる。今回証言したジャンヌ・オヘルネさんの事件だ*2。
これに対し
また同様の能力的拉致のケースで閉鎖されていない慰安所もあります。これらの詳細は一九九四年のオランダ政府の調査報告書で明らかになりました。(同上)
と追加事例の書類も存在する。
慰安所設置は軍の指示
慰安所設置は軍の指示 オランダ戦犯裁判判決文に明記 '07/4/11
【ベルリン11日共同】太平洋戦争中にインドネシアのバタビア(現ジャカルタ)で慰安所を運営、売春を強制したとしてオランダによる戦犯裁判で有罪判
決を受けた日本人が判決の中で、占領地の軍政当局である軍政監部からの指示で民間人用の慰安所を設置したと事実認定されていたことが十一日までに明らか
になった。当時の判決文に記されていた。安倍晋三首相が否定する強制連行など「狭義の強制性」を裏付けるものではないが、軍が慰安所設置に直接関与したことを示す新たな史料として注目される。
国立国会図書館が三月に公開した靖国神社の資料によると、この日本人は民間人で服役中に死亡。靖国神社と厚生省(当時)は一九六七年、慰安所名や「婦
女子強制売淫」の罪名を挙げた上で、戦死者と同様に合祀(ごうし)を決定していた。判決文を入手し、オランダや日本の専門家と分析したベルリン在住ジャーナリストの梶村太一郎氏らの調べによると、慰安所の経営者は長崎県出身の青地鷲
雄氏。判決は「彼(青地)は一九四三年六月二日、軍政監部からホーニング通りに売春宿を開設せよとの指示を受けた。異議を申し立てたが、指示が二度出さ
れた後、それに従った」と認定している。青地氏は、日本が占領中の四三年に慰安所「桜〓楽部」を開いた。
判決文などによると、愛人のオランダ人女性が「憲兵を呼ぶ」と脅し少女を含むオランダ人女性らに売春を強制。辞めようとすると官憲に逮捕、拘留された。
青地氏は四六年十月にオランダ軍がBC級戦犯を裁いたバタビア臨時軍法会議で、強制売春の罪で禁固十年の判決を受けた。梶村氏は十三日発売の週刊誌
「週刊金曜日」で詳細を公表する。
※お断り 「〓」は、「倶」の旧字体ですが、JISコードにないため表示できません。
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200704110327.html
軍による強制連行はあった。
blog*色即是空さんによる力作エントリー。
軍による強制連行はあった 公文書編(1)
http://d.hatena.ne.jp/yamaki622/20070403/p1
軍による強制連行はあった 公文書編(2)
http://d.hatena.ne.jp/yamaki622/20070413/p1
軍による強制連行はあった 証言編(1)
http://d.hatena.ne.jp/yamaki622/20070405/p1
軍による強制連行はあった 証言編(2)
http://d.hatena.ne.jp/yamaki622/20070411/p1
慰安婦問題は性暴力の問題です。なぜなら被害者の訴えの主体が、性行為を強要されたことにあるからです。にもかかわらず被害者の証言を否定する人たちは、軍慰安所で性暴力があったことから目を逸らさせる目的で、強制連行の有無だけを争点として掲げ、論点をすり替えようとします。
http://d.hatena.ne.jp/yamaki622/20070403/p1
(4/14記)