松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

「ストレステスト」を冷笑する方が良いのか?

もはや何の権威を持ってない安全委員会&安全保安院を不信任し、メンバーを全面入れ替えすべきなのが、当然だと思います。
しかし現在そうした状況はありません。「安全委員会が安全と言いました」という「泥棒が正義を語る」に等しい、不安な基準の下で生きていくしかない状況です。
しかし再稼働寸前だった玄海原発にストップをかけたのは、「ストレステスト」です。

 【ウィーン=高田真之】国際原子力機関IAEA)閣僚級会議の作業会合が21日開かれ、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けた安全強化策として、最悪の事態を想定した「ストレステスト(安全性検査)」と呼ばれる模擬実験をすべての原発保有国に導入することなど、3項目の提言を議長総括に含めることで大筋合意した。議長総括は、20日の閣僚宣言を基にIAEA事務局が行動計画案を策定する際、参考意見として活用される。
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866921/news/20110622-OYT1T00378.htm

「ストレステスト」を思いつきと言ったり、なんとかしてけなしたおし空洞化しようとする言説がTVなどで溢れています。


経産省と海江田大臣が主導するなし崩し再稼働に強く反対していくべきなのは当然です。
ストレステストを冷笑することは推進派のストレステスト空洞化策動に同調することになってしまうのではないですか。


ストレステストを批判することはある厳密さにおいて正しいしある局面では必要なことです。しかし思いつきで(無自覚なうちに自分のかしこさの証明としての)、ストレステストを冷笑することはつまらないことです。


沖縄問題についてよりマシな首相である鳩山を、冷笑嘲笑することで退陣に追い込んだマスコミに同調してしまったとすればそれはするべき事ではなかったのだ、と思います。自分の思想を首相を叩くことで世間に受け入れやすい形で表明することは、安易で逆効果である場合もあると考えます。