松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

「朝鮮の壁」崩壊の日は近い!

韓国人女性が大挙して国境線に、38度線に押しかけて、線の向こうの兵士にチョコレートを手渡したいと迫ったら・・・
朝鮮半島の壁も、崩壊したかもしれませんね。


この1月末まで中朝国境地帯で取材していた石丸次郎さんは次のように書く。

親戚訪問で北朝鮮に来る人たちは、かっては会ってもなかなか本音を語ってはくれなかった。(略)
ところが今回は、(略)不平不満のオンパレード。露骨に体制批判する人も少なくなかった。曰く
「配給も給料も出さないでおいて商売をするなという。どうやって生きていけというのか」
「権力者たちは不正腐敗でいい暮らしをしているが、庶民はやせ細るばかりだ」
金正日時代の15年は大失敗。すべてがどんどん悪くなる一方だった。誰かが立ち上がってくれればいいのに」
生活の苦しさは口にしても、体制そのものへの批判は厳に慎んでいた親族訪問者までもが、初対面の外国人に金総書記のことを悪く言う。
それほど不満が鬱積しているということなのだろうが、その背景にあるのが、昨年11月末に電撃的に断行されたデノミである(100:1で新ヲン切り替えが行われた)。

2010.2.09付け「カルメギ 北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」より


ついこの間までは少なくとも外国人に対しては、体制に従順な市民の仮面をかぶっていたひとたちから、ついに本音がもれ始めている。
38度線で韓国軍兵士と対峙している朝鮮軍兵士たちも、一番外国に近い空気を吸っている人たちであり、実は高い意識を持っているはずである。
あるきっかけで彼らのうちの数パーセントでも、国境警備のサボタージュを行うことになったら、即座に「朝鮮の壁」は崩壊する。
その日は遠くない。


私たちが注意しなければならないのは、中国、ロシアだけでなくアメリカ、日本、韓国すらも国家(あるいは軍)としては、「朝鮮の壁崩壊」を望んでいない、少なくともそういう部分が存在しているということである。国家どうしというのは常につるんでいるのだ。
そのような勢力が影響力を行使する機会を与えなければ、「朝鮮の壁」崩壊の日は近い!