松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

わかる仏教史

宮元啓一氏の本を読んで、いまから図書館に返しにいくのでちょっとだけメモ。isbn:4393135059

・・はじめに輪廻思想 アーリア人侵入以前の農耕民族の宗教
・・輪廻からの解脱
−−根本的生存欲をほろぼせばよい。p7
−−出家 乞食(こつじき) 遊行
−−プーラナ・カッサパ 世俗的価値からの超越 
・・ブッダ目覚めた人となる。根本的生存欲を断ち切った。p24

みずからを島とし みずからをたよりとし 
他人をたよりとせず
正しい教えを島とし、正しい教えをよりどころとして、
他のものをよりどころとせずにあれ。

これが仏陀の遺言。 
自己や正しい教えについても、いちおう立てておくだけで物神化しないことが大事。というふうにも読める。
・・苦楽を離れた中道
・・四聖諦説 苦 苦の元は喝愛(根本的生存欲)
・・縁起説
・・ひとの命は長くない 明日地震があるかもしれない:当たり前のこと
・・五蘊(ごうん)非我説 
・・無我 を形而上学にしてはいけない 無記(答えないこと)
・・慈悲は修行の手段
・・身分差別を否定する平等主義 階級と無関係

・・慈悲は修行の手段 というのはなかなか面白い。支援すべき対象を見出すとわたしたちはそれに夢中になり自分をそっちのけでその相手の善を中心に考えるのが正しいと思ってしまいがちだ。確かに自分というものを保持しまままで相手に小手先で関わろうとするのは正しいことではない。しかし、自分を捨て相手のことばかり考えようとするのも又、はなはだ不正確な態度であるわけだ。第一相手もただの人間であって、被保護者だからといって聖化されよりかかられては疲れてしまう。などと考えた。あまり関係ないか。
であと一つ、とても大事なことは。

わが国では、最初から国家の管理下に置かれました。

国家による仏教管理はいうまでもなく江戸幕府によって完成される。そして明治以降もその関係は清算されていない。