松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

自衛隊海外派兵の全面肯定を許すな!

天木直人氏は現在の中東情勢についてこう語る。

 ついに中東が最悪の状態に突入しようとしている。三年前、米国がイラクを攻撃した時、レバノンの市民は口々に言っていたものだ。「米国に中東を安定させることはできない。最悪の場合は中東全体が混乱してしまう」と。今まさにその最悪の予測が現実のものになろうとしている。イラクは内戦状態に入ってしまった。ガザでは少女の自爆テロにも誰も驚かなくなったがついに老婆まで自爆テロに走るようになった。レバノンでは政府要人の暗殺が相次ぎ国の指導者が分裂状態に引き裂かれつつある。すべては米国の中東政策のなせる仕業だ。
わが国の護憲論者よ。中東情勢から目をそむけて平和を語るなかれ。中東情勢に傍観者でいることは許されない。いくら中東が日本から遠いといっても、そこで何が行われているか知る努力をすべきだ。専門的なことを知る必要はない。アラブの人命が虫けらのように毎日失われていることに思いをはせるだけでよい。今書店に並んでいる「五月のガザ」(講談社、押原譲著)にすべてが書かれている。すべては米国の不正義な中東政策のなせる業だ。
http://www.tembosha.com/kd_diary/kd_diary.html

 わたしは全面的に天木氏に賛成する。

防衛族にとって「省」昇格はもちろん悲願だが、同時に73もの法律が関連して大改正されようとしていることはあまり報道されない。むしろ意図的に「昇格」問題にしか触れようとしていないように見える。この日の安保委員会で私が追及したのは、自衛隊法を「一部改正」して、海外での平和協力活動を自衛隊の本来任務にしようとしている点だ。
http://www.kiyomi.gr.jp/blog/2006/11/28-1109.html
防衛庁「省」昇格法案が採決へ――国民をだましうちにする自衛隊の「本来任務」: 辻元清美ブログ: つじともWEB

 イラク国民に不正義と不幸をもたらしたアメリカによる占領を支援することを「国際貢献」と呼ぶという、最低最悪の倒錯。おそらくその倒錯を前提としなければ、防衛関係の73もの法律の改正は、できないだろう。
 

アメリカ軍のイラク駐留は不正と災厄を生産し続けているのです。したがってそれに荷担することは誤りです。

ということをすべての国民に強く訴えていかなければいけない。
これは日本が核武装したらいけないかどうかなどと比べて、イデオロギーの如何を問わず、誰でも分かる問題のはずだ。
比較的明白な不正義を認識することもできない国家が、海外派兵する権利を持つはずがない。