松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

野宿者の強制排除

> 大阪市で野宿者の強制排除の実施が近づいているようで、
> 最短で1月20日に行われるかもしれないとの事です。

2006年01月08日
靱(うつぼ)公園・大阪城公園での強制排除手続き開始!
靱公園のすべてのテント(約20軒)、大阪城公園の一部テント(約3軒)に対し、大阪市が行政代執行による強制排除手続きを開始しました。
1月5日に公園事務所職員が『弁明機会付与の通知書』を各テントに配布しました。1月11日までの弁明期限後、『除却命令』が出され、『戒告処分』を経て『行政代執行令書』の発行→強制排除、という流れになるものと思われます。

野宿者への行政代執行は全国的には昨年1月24日の名古屋・白川公園のテントに対するもの以来です。大阪においては、テントに関しては2003年12月の天王寺カラオケ屋台村撤去、多くの野宿者が居住するテント・荷物に対するものとしては1998年12月の今宮中学前歩道での強制排除以来はじめての代執行になることが予想されます。
http://kamapat.seesaa.net/article/11451907.html
靱(うつぼ)公園・大阪城公園での強制排除手続き開始!

釜パトブログさん内に詳しい情報があるので読んでください。

強制排除が行われれば、おそらくフェンスの設置と24時間のガードマン巡回が行われ、野宿者がそこで生活することは不可能になるでしょう

野宿者排除のためにそんな無駄な税金を使う必要はない。

気になった点を二つだけ抜き書きします

 野宿者追い出しに成功すれば、ゆとりとみどり振興局内では業績として評価され、昇進への道が開けるようです(実際、そのような人事になっていることが確認されています)。
http://kamapat.seesaa.net/article/11697509.html 取材要請+経緯説明

 「工事をやるからどいてくれ」というのが大阪市の主張。だが必要不可欠な工事でもないらしい。排除のための工事という疑いも持たれる。これだけの公益獲得のためにはこの程度の市民の利益の侵害は止むをえなかろう、というバランス感覚が、わたしたちの伝統である中庸の精神であろう。獲得目標もはっきりせずただ上司に指示された方向へ働くことが是とされるのは良くない。公務員は自分の仕事に誇りを持つべきだ。

福祉事務所に野宿者が相談に行っても「住所がない」ことで門前払いされる例はいまだにすくなくありません。「居宅(アパート)での保護を原則とする」という生活保護法の条文にもかかわらず、テントや路上から生活保護を申請しても、病院や施設への入所を経由させられることがほとんどです。いっぽうで、病院や施設での保護では人件費など莫大な経費がかかり、その金は行政から病院・施設の経営団体へと流れている構造があるのです。
http://kamapat.seesaa.net/article/11697509.html 取材要請+経緯説明

 わたしたちがチェックできないところで無駄に税金が使われている例。
生みの親と暮せない子どもというニーズに対し、養護施設と里親制度という二つの対応策があるが、前者対後者の比率が年々前者側に傾いている(少しづつだが)という統計がある。一般論として日本の行政は行政目的はどこにあるのか?をシビアーに問い直し追求するという意識に欠け、目の前の業者などとなれ合う傾向がある。野宿者であっても民である。彼らの生命と幸せを増進させることも行政の仕事の一部だと考えるべきだ。