松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

甘ったれに未来はない

ただし、ドイツがはっきり謝ってきたのは、ユダヤ民族の抹殺という人類史上まれな行為に対してである。しかもすべてをナチスの罪として葬り去ることができた。日本とはいささか条件が異なる。
若宮啓文)20050425朝日新聞

なんて甘ったれたことを言っているのか。アウシュビッツが現在まで「人類史上まれな」決して許されざる行為であり続けているのは、行為のひどさが客観的尺度で測って、皇軍の行為よりひどかったからではない。ユダヤ人たちが団結しその知力と財力を傾けてそのような認識を世界に定着させ続けているからである。一方、日本軍が蹂躙したのはアジア人たちでしかなかった。彼らは基本的には(この十年ほどの)中国と韓国を除けば、国際的力関係においてものの数ではなかった。だから日本は今までろくに反省せずともやってこれたに過ぎない。小泉首相はボタンを掛け違え、修復に成功していない。わたしたちはこのツケを払うのにあと50年は*1掛かるかもしれない。

*1:いやもっと