松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

陸支密第七四五号の解釈

西村幸祐という人が、10月18日にtwitterでこう書きました。

吉見義明という反日学者が日本軍が女衒や置き屋による慰安婦の違法募集を厳しく取り締まる文書を発見し、朝日新聞が平成4年(1992)1月11日に「慰安所 軍関与示す資料」という偏向報道を1面トップで行い、河野談話の元になったのです。 http://twitpic.com/b58klx

これがその資料。軍に慰安所設置を許可された事を利用し、誘拐まがいの事をして警察に取調べを受ける業者が存在するので警察と連携して軍の威信が損なわれないように注意すべし、とある。吉見と朝日植村隆はこれを軍関与と書いた。@kohyu1952 pic.twitter.com/JzvbML59

この二つの発言に間違いはほぼない。
問題はその解釈である。
これに付いては、id:kmiura さんが、下記にまとめてくれています。
http://ianhu.g.hatena.ne.jp/kmiura/20070704/1183484286


まあ要するに、誘拐に類するような方法で募集する悪質な業者がたくさんでてきたと言っている。それは当然、「軍の威信を傷つけ」「一般市民の誤解を招く」ことになるから、軍としては、任せる業者の選定などをうまくやるようにという通達である。もともと黒に近い灰色の仕事をうまくやれと、その方法は「関係地方の憲兵や警察との連携を密にする」ことによって、である。これはつまり違法性があろうとも「軍の仕事」だからお前らはケチをつけてくるなと「地方の憲兵や警察」に話を付けておけ、そうした「仕事」を上手くできるような警察等にも顔の聞く業者を使え、とわざわざ陸軍中央が言っているわけである。黒に近い灰色であることを知りながら、軍自体がそれをなんとかやり抜こうとしているのがよく分かる証拠だ、という事。

(中断)

陸支密第七四五号について(その2)

まず?国家犯罪としての従軍慰安婦問題について、簡単に例証していきましょう。「陸支密亜第二一九七号」という陸軍文書があります。この問題について調べたことのある者にとっては常識の、非常に有名な史料です。1938年3月、陸軍省兵務局が起案したものです。(


この「陸支密亜第二一九七号」は、「軍慰安婦所従業婦募集ニ関スル件」と題されています。起案者は陸軍兵務課長。決済印として主務局長の「今村均」の印がはっきり見えます。後の陸軍大将です。この文書にはさらに大臣の委任の印も押されています。つまり陸軍の最高レベルが認可したことを意味します。 (

nosさんは「陸支密亜第二一九七号」とかいておられますが、陸支密第七四五号のことですね。受領番号が陸支密受第二一九七号ということのようです。
参考:http://ianhu.g.hatena.ne.jp/keyword/%E9%99%B8%E6%94%AF%E5%AF%86%E7%AC%AC%E4%B8%83%E5%9B%9B%E4%BA%94%E5%8F%B7
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BB%8D%E6%85%B0%E5%AE%89%E6%89%80%E5%BE%93%E6%A5%AD%E5%A9%A6%E7%AD%89%E5%8B%9F%E9%9B%86%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E4%BB%B6 *1


慰安婦問題についての復習を進めることができないまましばらく過ぎた。
11/23、ツイッタを見ると、nosさんという方が、上記の陸支密第七四五号と似た番号「陸支密亜第二一九七号」について書いておられる。別のものかと思ってメモしてみたが、同じものだった。


ネトウヨのような人を相手に「事実」を確定していこうとする努力に敬意と感謝を込めてここに、最初の部分をコピペし、皆様の参考に供したい。
続きはこちらから↓
直接関係するのは、http://twilog.org/unspiritualized/date-121123/asc の真ん中にある、13ツイートです。

*1:ウィィペディアは偏向しているかどうかあとで読む

日本軍将兵の証言・手記にみる慰安婦強制の実態

日本軍将兵の証言・手記にみる慰安婦強制の実態
http://d.hatena.ne.jp/dj19/20121213/p1#20121213f3

陸支密第七四五号の解釈

http://ianhu.g.hatena.ne.jp/nagaikazu/20070726
永井先生の文章をまず確認すべき。