来島恒喜の墓

http://d.hatena.ne.jp/sava95/20060526#p4 さんのところから孫引き。

通知票なんかより重要な公文書である指導要録だが、文科省HP「小学校児童指導要録に記載する事項等」http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/13/04/010425a.htmによると

学年別の評価の観点の趣旨(六年社会)

・社会的事象への関心・意欲・態度

我が国の歴史と政治及び国際社会における我が国の役割に関心をもち,それを意欲的に調べることを通して,我が国の歴史や伝統を大切にし国を愛する心情をもつとともに,平和を願う日本人として世界の国々の人々と共に生きていくことが大切であることの自覚をもとうとする。

例えば、福岡県教委は、玄洋社や来島恒喜のことを意欲的に調べてきた子どもをどんなふうに指導してくれるんでしょうかね?「国を愛する心情をもつ」ことが愛国テロリズムを生むこともあるという事実をごまかさずに教えていただきたいものです。そして最終的に国を滅ぼしたのがテロリストではなく優秀な官僚である東条英機であることも。


 来島の名前を思い出したのは先日読んだ葦津珍彦の本で誉めていたからだが、下の名前が出てこないのでグーグルしてみたら来島恒喜(くるしま・つねき)だった。
玄洋社 来島」でググると一位に「コールタールの地平の上でというブログが来て、

彼は、1889年、不平等条約の改正に妥協的な態度を取った大隈重信に爆弾を投げつけ、片足を失う重傷を負わした玄洋社のメンバーだ。彼は大隈の容態を確認せぬまま、その場で切腹し、命を落とした。この事件以降、玄洋社は世の中から恐れられるようになり、頭山満の影響力は一気に増した。
http://indo.sub.jp/nakajima/?itemid=518

と解説があった。
「福岡に行った。2泊3日だけの滞在だったが、非常に濃密な時間を送らせていただいた。とにかく、連日、寝ている時間以外は完全に「玄洋社ずくめ」で・・・」と書いてあるのでどんな人のブログかなと興味を持った。

「彼ら(玄洋社のメンバー)には思想がなかった。…彼らは「思想」というものに積極的に無頓着たろうとしていた」

とも評している。*1
ちょっと見るとなんと
asin:4560027781中村屋のボース」の中島 岳志さんのブログだった!!
彼は若いのに3冊も本を出しているのだが私は全然読んでない。確か、雑誌に載った文章を読んでメモしたことはある。
http://d.hatena.ne.jp/noharra/20051214
ブログもなかなか面白そうだ。

*1:今日は吉本の『最後の親鸞』を読んでいたのだが、親鸞や一遍の無思想と玄洋社の無思想はどう違うのかと考えると興味深い。

「フンデルトヴァッサーと大阪市」

中島氏の一番新しい記事はフンデルトヴァッサーを取り上げている。私はこの人のこと好きなんだが*1、大阪に三つも建築作品があるなんて知らなかった。

Friedensreich Hundertwasser(1928-2000)。
生涯、自然の曲線にこだわり続けた芸術家・建築家である。環境運動と深く関わった芸術家としても知られ、妻が日本人であったことから、日本との関係も深い。
彼の建築作品は、地元のオーストリアに多く残されているが、実は、我が大阪にもその大作がある。「大阪市環境事業局舞洲工場(ゴミ処理場)」、「舞洲スラッジセンター(汚泥処理施設)」、「キッズプラザ大阪」の3点が、それだ。
http://indo.sub.jp/nakajima/?itemid=556

それでも、フンデルトヴァッサーにごみ焼却所と汚泥処理施設の設計を依頼したセンスのよさは、大阪市政史上に残る金字塔である。 (同上)

この両施設は最近大阪市の無駄使いの象徴としてマスコミに叩かれているらしい。

大阪市が今、ここで反省しなければならないのは、「この施設を建てたこと」ではなく、「この施設を十分に生かしきれていないこと」である。

そして、最大の問題は、周辺の環境整備の酷さである。
この両施設の間は、100メートルほどの距離があるが、そこには別の機関の建物が建てられている。この建築物が、あまりにも酷い!!安上がりで凡庸な外装で、奥にある舞洲スラッジセンターの建物を、半分以上、覆い隠してしまっている。フンデルトヴァッサーのメッセージが完全に切断され、窒息死している。
大阪市がこの施設を生かしきれていないことこそ、最大の無駄遣いとして批判されなければならない。

それに対して中島は、上記のように批判の方向性を間違えるなと明確に指摘する。激しく同意したい。

*1:ていうかフンデルトワッサーと表記するのだと思っていた!?