松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

金達寿の『玄海灘』を読んで

金達寿の『玄海灘』読んだ。良い小説だと思う。古くさい左翼あるいは民族主義的小説として、軽くあしらえるはずだという偏見があった。確かにこの小説は「古くさい左翼あるいは民族主義的」な志を肯定的に描こうとはしている。しかしそれを古くさいとして乗…

『光州 五月の記憶』尹祥源(ユンサンウォン)評伝について

『光州 五月の記憶』は、1980年の光州事件を、若くしてこの闘いに倒れた尹祥源(ユンサンウォン)の評伝という形で書ききったもの。この大きな事件を近付こうとするとき、比較的理解しやすい一つの方法だと思える。 現在の全羅南道光州広域市光山区に 尹祥源…