松下昇への接近

 旧 湾曲していく日常

2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧

死刑容認感情はあさましい?

twitterで福島香織さんが今日十個ほど死刑関連発言をされた。 野原が2回応答。 死生観というのは宗教とか習俗とか長いその国の歴史の中ではぐくまれているので、欧米先進国に倣え、といわれても、経済や政治のシステムのようにすぐ、これはいい!と倣えない…

この千葉景子を人でなしと思いますか?

平成22年7月28日(水) 本日,私の命令の下に,篠澤一男,尾形英紀の2名の死刑を執行しました。 3日前に、ある法務大臣が死刑執行命令を下したことが話題になっている。http://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/hisho08_00052.html 法務省のサイト。死刑執…

主体を開かれた問いの中に投じること

昨日今日とさすがに暑いですね。 で、いくぶん涼しい朝は終わり真昼です。莫言『豊乳肥臀』にむりやりデリダを交差させようとする試みの、核心を掴みきれずに、どうしたものかと思っています。 主体の後に誰が来るのか?\\「誰?という問いに答えることそ…

なぜ共産党はいまだに中国を統治しているのか?

東京大学駒場キャンパスで、フランス・プロヴァンス大学のンゴ・ミン−ホアン・ティさん(中国現代史、中国政治)*1が、“Why Does the CCP Still Rule China Today? A Historical Perspective”という講演をした。 http://utcp.c.u-tokyo.ac.jp/blog/2010/07/r…

莫言『豊乳肥臀』の「闘争大会」の概要

莫言『豊乳肥臀・上』isbn:4582829384 では、「闘争大会」については第三章内戦の7(p328-347)で扱われる。量が膨大になるが概要を抜き出して見よう。まず「闘争大会」はそれだけで取り上げることはできない。土地改革とも呼ばれる社会のすべての関係を覆…

任意の他者は絶対的他者である?

さて、わたしたちはいわゆるしがらみの中で生きているわけですが。責任。日常における責任のもっともありふれた経験に、「イサク奉献」は新しい光を当てる。 責任は私を他者に(他者としての他者に)束縛する。他者としての他者とは自己の価値観では推し量れ…

語ること(倫理)と責任の 二律背反

言語の効果ないし使命は、私から単独性を奪うこと、単独性から私を開放することだ、とデリダは述べる。 「私の絶対的な単独性を言葉で中断することによって、私は同時に自分の自由と責任を放棄する。語り始めてしまったとたん、私はもはやけっして私自身では…

そんな連中を銃撃するのはとても楽しい

ゲーツ米国防長官は8日の記者会見で、アフガニスタンやイラクを管轄する中東軍の次期司令官にマティス統合軍司令官(海兵隊大将)を充てる人事を発表した。 (略) マティス氏は05年の公開討論会で、「アフガンではベールをかぶっていないからという理由…

赤子に死を与える・2

バージルさん(id:Vergil2010)のつっこみにうまく応えられず、考えていた。 http://d.hatena.ne.jp/noharra/20100705#c1278599269 「いとしい子供に死を与えよ」という命令は、国家のための国家によるそれである場合と、それと区別がつかないくらい似ている…

中国人の暴力性を強調していいのか?

上の記事について、中国人の暴力性を強調していいのか? といった批判を受けるかもしれない。 実際、この莫言『豊乳肥臀』を読んでも『赤いコーリャン』を読んでも分かることは、おおむね平和に暮らしていた中国の田舎の農民が、圧倒的な暴力に晒されること…

赤子に死を与える

貧しさに苦しむみなさん、この魯立人を人でなしと思いますか? この二人の子供を銃殺にするのがどんなにつらいか、分かりますか?所詮は子供です。ましてや私とは親戚関係にある。だが、そうであればこそ、わたしとしては、泣いてこの二人に死刑を宣告せざる…